「football fukuoka」中倉一志

【記者会見 J1第5節 京都-福岡】「技術の高い選手がうちには揃っている。その良さをもっと引き出してあげたい」/金明輝

2025明治安田J1リーグ 第5節
日時:2025年3月9日(日)14:03キックオフ
会場:サンガスタジアム by KYOCERA/11,535人
結果:京都サンガ 0-1 アビスパ福岡
得点:[福岡]紺野和也(65分)

◎金明輝監督(福岡);
Q:試合を振り返って
「まずはたくさんのサポーターが我々の後押しを今日もしてくれて、最後に勝ち切るパワーをいただいたというところで、本当にありがたいなと感じています。
今日の総括としては、やはり対京都さんというところでアグレッシブな戦いになるのは承知の上で、セカンドボール、球際、そういったところがポイントになると選手には伝えました。攻撃に関しては、ゲームの中でいくつか見せたようにショートパスで前進というところはできる回数もありましたし、決定機もたくさん創出することができましたが、やはりそこで決め切れずに難しいゲームになってしまったなというところと、守備に関しては、0でしっかりと耐えしのいでくれたということは、最低でも勝点を取って帰ることができるということなので、引き続きこのようなゲームをできるための準備をしていきたいと思います。今日は勝ててよかったです」

Q:決め切れずに難しい試合になったとのことですが、ただ慌てることなく崩れずに試合を進められたということが大きかったのではないかと思います。どのようにご覧になられていましたか?
「ここまで、良いゲームをしながら勝てなかった3試合がありますので、それが全部つながっていると今思っています。やはりバランスというものもすごく大事なので、攻めて点を取りに行った後でやられていては話になりませんし、しっかりと相手の出方も見つつ、我々の攻撃のところでしっかりと仕留めるという、そうした試合を読む力というか、そういったものも養われてきたのではないかと思っております」

Q:そういう意味では、まだまだチームはこれから成長していくと思いますが、これまでの試合と比較すると非常に流動的で、1点を守りに行くのではなく最後の時間まで前に出ていくという、チームとしてのやりたいサッカーが最も表現できた試合になったのではないでしょうか?
「そうですね。J1で屈指の強度というか、スプリント数が多いチーム相手に対して、細かいパスで前進していくというところも、やるべきタイミングでもっともっと出せたら良かったのですが、当然相手がいるスポーツなので、選手たちが中で判断してできた部分と、今後トライしていく部分とがあったと思います。また選手個々のストロングな部分がたくさん出た試合だったとも思っています。サブの選手も、本来ならサブに甘んじる選手じゃないんですけれども、今回、スタメンで出られなかった鬱憤をピッチでしっかり出してくれましたし、欲を言えば、最後のところでもう1点追加点を取れればというところもありますが、しっかりとリードを保ってゲームを締めるということも大事ですし、その辺のバランスはしっかりとってくれたのではないでしょうか」

Q:今日、得点を決めた紺野選手は、ここまで少し力を出し切れていなかった印象がありましたが、今日の得点シーンはもちろん、裏に飛び出してチャンスを作る、攻撃のリズムを作る等々、彼の良さが随所に出た試合だったと思います。彼の評価をお願いできますか?
「得点シーン以外にも、今日のコンちゃんは決定機が2つ、3つあったと思うので、そういうものを決め切れて初めて彼の価値というものが、もう1歩上がると思っているので、そういったものも今日の得点と同時に求めたいですし、もっともっと得点、アシストにこだわる紺野選手になっていってほしいなと思っています。それが十分できる選手だと思っています」

Q:前から来る京都に対して、いなすのか、かわすのか、その辺りはどのようなプランだったのでしょうか?
「背後があるから表があると思っていますので、やはり背後を突こうということでした。センターバックのサイズ感、両サイドバックのサイズ感も、京都さんはモビリティを重視しているチームなので少し低いという中で、最初はシャハブ選手、途中からウェリントン選手を起用して少し優位性を取りたいなというところは常にありつつ、やはりそれだけだと難しいので、そこにうまく周りを組み合わせながらということでした。ショートパスで前進したときは必ずチャンスになっていますし、当然、京都も人に強く来るので失うリスクもありつつもというところでしたので、その辺はアウェイというところの重圧感とかプレッシャーというのは少し感じながらやっていたと思いますが、そういう狙いではありました」

Q:京都さんも、かなり前半からコンパクトでアグレッシブ、人に強くというところがあったかなと思います。ただ、人に強くいく中で一人ひとり剥がしていくようなことができればチームにとってプラスになるというところがあって、その方法で京都を抑えて1-0で勝ったというところも含めて、かなりいい試合になったんじゃないかなというふうに思いますが、その辺りはいかがでしょうか?
「はい、おっしゃる通りですが、個人的にはもっとできたんじゃないかなと思っています。本当に技術の高い選手がうちには揃っていますので、そういう良さをもっともっと引き出してあげたいなというところと、とはいえ、やはり体感する京都さんの圧力とかプレッシャーがそれをさせなかったのかというところ、そこは映像を見直して振り返ってみないと、僕自身も、どこでどうだったのかというのは、ここで言及しづらいものもありますが、選手たちは本当によく判断して、しかるべきタイミングでしっかりとトライしてくれました。僕自身も全てが全てショートパスで綺麗に前進したいという想いはありませんし、バランスよく、もっと効率よく、効果的に背後を取りたかったなというのが狙いとしてはあったので、あまり背後を効果的に取れなかったなという印象があり、今回は物足りないなというふうには思っています」

[中倉一志=取材・構成・写真]

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