【無料記事】【記者会見 J1第22節 福岡-京都】「一言で言うと決断が悪い方に行った、失敗したというふうに思う」/長谷部茂利
2024明治安田生命J1リーグ 第22節
日時:2024年7月7日(日)19:04キックオフ
会場:ベスト電器スタジアム/8,821人
結果:福岡 1-2 京都
得点:[京都]原大智(47分)、[福岡]田代雅也(90+3分)、[京都]宮本優太(90+9分)
長谷部茂利監督(福岡);
Q:試合を振り返って
「この気候の中で選手たちはよく走ってくれたし、相手の長所を消しながらという意味ではチャンスも少し作っていましたし、よくやった割に勝点合が0という明暗を分けた最後の時間帯でしたけれども、後半の開始早々の失点、また最後のところも含めてベンチから送り出すときに、注意しなくてはならないはずなのに、そこでやられてしまった。点数を取った場面は良かったと思います。ただ、あそこにいない人間がいてヘディングで決めた。その後の失点するまでの自分たちのやり方というか、そこの勢いを大事にしたかった。スタジアムの雰囲気もあって、そのまま勢いで勝負に出て負けてしまったんですけれども、そこは常々勝点を積むことが大事なリーグ戦ですから、結果論で言うと『勝負したから仕方ない』ではなくて、やはり引き分け以上を掴むべきだったというふうに、今、反省しています。それはもうすぐですね。失点した瞬間にそう思いました。一言で言うと采配というか、決断が悪い方に行った、失敗したと、そういうふうに思います」
Q:前半はオープンな展開になってはいましたが、幅を広く使いながらかなりチャンスを作っていたと思います。ただよくありがちというか、簡単にチャンスを作れた分、どういう言葉で表現するのが適切かどうか分からないんですけれど、最後のところがちょっと雑だったというか、アラートさに欠いたような、もったいないなという印象が残りました。監督はどのようにご覧になっていましたか?
「前半はチャンスが3回、4回ぐらいあった中で、一つ取れれば全然ゲームは変わったと思うんですが、そこで決め切る、フィニッシュのへの持っていき方、またフィニッシュの質、そこが少し雑というよりも、まだまだ力が到達できていないと思います。チャンスを作るという意味では、そんなに相手が前から来ていなかったという中で、自分たちが幅を使ったり、奥行きを使ったりというところはそれなりにできていたんで、やはりチャンスはものにできるようにしていかなければいけないと、してほしいなと思いました」
Q:負けなしは6つで止まりましたけれど、シーズンはまだ続くのでこれからが大事だと思います。そういう意味では、ロッカールームで選手たちにどのよう声掛けをされたのでしょうか?
「今と同じ話、私の失敗という話と、そこまでよくやってくれたと話しました。ただ、やはりもう今日みたいなゲームで決め切って勝てるような、つまり強いチームになる、その手前まで来ていると。そこまでボールを運べているし、人も入っていけているし、相手にスカウティングされても、相手に潰されても、違うルートから入っていったり、特別上手なわけではないし、目を引くようなすごいというようなプレーはないかもしれないですけれど、実際にゴール前でチャンスを作って、人もボールも入っているような感じが今日はあったので、少しずつだけど良くなっているからという話をしました。やり続けようという話をしました」
Q:総括の中で最後に触れられていた最後の失点の場面、もう少し冷静になればという話でしたけれども、後半アディショナルタイムに入って田代選手を上げて、パワープレーになって、いい形で取って、同点に追いついた後も田代選手を前に残しましたが、あの辺りで勢いのままいくのをやめる判断というか、冷静になるのはかなり難しいんじゃないかなと思うんですけれども、もっと手綱を締められた可能性というのが、あの雰囲気の中であったのでしょうか?
「まず冷静でした。別に冷静じゃなくて高揚してしまって間違って判断したのではなくて、自分の決断が、つまりは悪かったというだけです。チームの勢いを、スタジアムの勢いも勢いも手伝って、このままいけるか。いや、戻すのか。戻すには二つあります。4-4-2にするのか、もしくは田代を元のポジションに戻すのか、適正なポジションに戻して、そこから得点を狙うのか。そのシステムもまた違うシステムができますし、それを戻してやるのかという冷静な中で、私が決断をミスっただけで、冷静は冷静でした、ずっと。その中で決断をして、その決断が悪かったという話です。それは結果論からです。結果を求めている私たちの世界では、あの決断が悪かったと言わざるを得ないと思います。選手たちはちょっとショックを受けているようですし、スタジアムのみなさんも、ホームでこれだけ応援して、この日の夜に応援していただいて、本当にショックだったと思いますけれども、またどこかで挽回できるようにしたいなと思います。決断ミスです」
[中倉一志=取材・構成・写真]