石井紘人のFootball Referee Journal

国際親善試合 ベラルーシ×日本 スリヴァ審判団評:4

■主審:スリヴァ(リトアニア)

 採点:4

 

日本にとって有利な基準となるはずだった。

 

30秒、今野へのオフェンス側のホールド、1分にも岡崎の背中へのチャージをとる。14分にもボールにプレーできる範囲外でのチャージをとったように、厳しくファウルを見極める、日本にとって有利な基準だ。ただし、日本がポゼッション率を高められればだが。

21分にはロングスロー前の吉田の小競り合いに注意を与える。

23分、足裏をみせたチャレンジをする格好になったシトコに警告。これは長谷部の貰い方も上手かった。

 

前半半ばになると、ベラルーシがアグレッシヴになる。それに伴い、日本のファウルが増えてくる。

25分、足にチャレンジした今野に警告。27分、カウンターになりそうな所をファウルで止めた長谷部に警告。

 

基本的に妥当な判定だったが、42分の本田のファウルは最低でも注意が必要で、与えないのであれば、アドバンテージを取るべきだったと思う。

81分、相手選手と11になった所をファウルで止めた森重に警告。

 

 

ベラルーシのコンドラチエフ監督が「(キックオフが早かったため)サポーターは働いており、会場には来られなかった」というように、日本のTV放映の関係もあり、決してベラルーシがベストだった訳ではない。

それで、この結果である。

もちろん、親善試合であり、チャレンジしていた部分もある。たとえば、柿谷への裏へのパスは“あえて”出さず、繋いで崩すことを意識していたのかもしれない。

 

そんな試合であきらかになったこと。

前からプレッシングに行った時に、相手に主導権を握られると、日本はファウルがイッキに多くなる。2011アジアカップでの韓国戦はもちろん、サウジアラビア戦もそうだった。

自分たちのリズムで守備が出来ないとなると、ファウルに頼るしかなくなる。この悪癖は、育成年代から改善していかなければいけない。

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