JFLも大混戦!番記者座談会LIVE(J論)【4/3(木)21時】

「football fukuoka」中倉一志

【中倉’Voice】取り戻したアビスパ福岡らしさをいかに次に繋げられるか。それをテーマにカシマサッカースタジアムに挑む

名古屋戦で自分たちを取り戻しつつあることを示したアビスパ福岡。苦しんだ時期を乗り越えられたのは、これまでの積み重ねとぶれない姿勢、そしてアビスパに関わる全ての人たちが一体となって戦った結果だと言える。その結果と内容をいかにラスト5試合につなげるか。それが今のアビスパに求められていることだ。そして19日、アビスパは勝利を手にするべくカシマサッカースタジアムに乗り込む。

対戦相手の鹿島は15勝8分9敗の勝点53で暫定5位。前節のアウェイ新潟戦で4-0の勝利を収めたが、その翌日にランコ ポポヴィッチ監督の解任を発表。鹿島OBである中後雅喜氏を新たに監督に招聘して今シーズンの残り試合に挑む。まだ優勝の可能性を残す中で「今シーズンのマネジメントとパフォーマンスを総合的に判断した結果」というクラブの判断は、鹿島というチームが、上位で戦うことは当然のことで、その上で常にタイトルを取ることが求められているチームであることの証。ホームで迎える新体制での初戦を戦うモチベーションは高い。

そんな鹿島との対戦を前に選手たちは楽しみだと口にする。
「鹿島と対戦した最初のころは、なかなか苦戦していたというイメージがあり、今でも堂々と渡り合えると言える相手ではないが、五分五分に戦える可能性もあるのですごく楽しみ。アウェイ鹿島ということで、より鹿島の圧力を感じるスタジアムでの試合なので、そういう中でヒリヒリする試合ができたらいい」(前寛之)
「鹿島と試合をするのすごく楽しみ。個人的には、やはりあのスタジアムで鹿島という本当に偉大なクラブと対決できるのは、毎試合、楽しみな気持ちで一杯」(宮大樹)

選手たちがそうしたコメントを残すのには明確な理由がある。リーグ戦での通算対戦成績は4勝3分18敗と鹿島との力の差を感じさせる結果が残るが、長谷部茂利監督の下でJ1復帰を果たしてからの成績に限れば3勝2分2敗。カップ戦と併せても五分の成績を残す。もちろん、リーグ戦の順位が示すように依然として鹿島はアビスパにとって難しい相手であることは変わりはないが、2021年以降の対戦成績はアビスパの成長の軌跡ともいえるもの。長谷部監督も次のように話している。

「アビスパ福岡が成長したというか、結果を少し出せたということ。以前は戦うことすらできなかった。戦ったら負けていた」
そして選手同様に、カシマサッカースタジアムでの試合が楽しみだと話す。
「ただ、アウェイでは1回勝っただけ。それぐらいあのスタジアムで勝つのはすごく難しい。だからこそ今回はどういうゲームになるか楽しみ。チャレンジャー精神で挑みたい」

勝利のポイントはまずは守備。鹿島の攻撃をいかに防ぐかが必要最低条件になる。
「監督から『3試合連続無失点を次も続けられるように』という話があった。ディフェンダーだけではなくフォワードの選手も含めて献身的にやってくれると思うので、最後のところはキーパーも含めてディフェンダー陣で守りたい。相手にチャンスを作らせないように、バーにかすりもさせないぐらいの守備をしたいと思う」とは宮大樹。球際の強さを発揮する鹿島に対し、まずはそこで負けないことが大事だと話す。

そして勝利を得るためにはゴールが必要。アビスパにとって大きな課題である攻撃力は、右から左へというように簡単に改善できるものではないが、名古屋戦を終えてからの2週間では、従来通りのトレーニングに併せて攻撃の練習に重点を置いた。
「この2週間で、結構、攻撃の練習をしたので、ある程度、チームとしての狙いというものは全員の頭に入っていると思う。ゲーム形式のトレーニングの中でもそういうシーンが出てきている。加えて、鹿島に対して、どこを、どうやって突いていこうというのは改めてコーチから話があると思う。それをうまく組み合わせてピッチで結果を出したい」(紺野和也)

それでも難しい戦いになることは間違いない。鹿島はそれだけの力を持ったチームで、カシマサッカースタジアムはそういう場所だからだ。ただ、それは鹿島に限ったことではない。どの試合も難しい中で自分たちの最大限の力を発揮してギリギリの戦いに持ち込み、その中で生まれるチャンスで一刺しするのが今のアビスパの戦い方のベース。名古屋戦はまさにそれを体現した試合であったが、引き続きそれを表現できるか否かが勝敗の行方を握る。もちろん狙うのは勝点3。選手たちはそれだけを目指して今日もピッチを走る。

[中倉一志=取材・文・写真]

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