【記者会見 J1第7節 福岡-町田】「3点目を取るようなタイミングがあったが取れなかったことが1つのポイントだった」/金明輝
2025明治安田J1リーグ 第7節
日時:2025年3月29日(土)15:04キックオフ
会場:ベスト電器スタジアム/7,600人
結果:アビスパ福岡 2-2 町田ゼルビア
得点:[町田]岡村大八(10分)、[福岡]安藤智哉(22分)、オウンゴール(65分)、[町田]仙頭啓矢
◎金明輝監督(福岡);
Q:試合を振り返って
「本当にたくさんのサポーターが後押ししてくれて、後半に、特に我々がいつも劇的なゴールを生んでいるような形から劇的なゴールが生まれてリードしましたが、3点目を取るようなタイミング、我々の時間がたくさんあった中で取れなかったことが1つのポイントだったかなと思います。前半の立ち上がりに町田さんの良さをもろに引き出させてしまいましたが、よく前半のうちにセットプレーで追いついたと思いますし、後半は我々のゲームが進められたと思いますが、リードしてからは3点目を取る、もしくはあのまま2-1で終わらせるというゲームだったはずですが、町田さんの選手交代を含め、パワーを終盤に受けてしまい、不用意なロストから失点したという形でした。
選手たちは、本当に、日々しっかりと、ゲームに至る準備にまで全力でこなしてくれていました。今日は、途中交代の選手を含め選手たちの良さを僕が引き出しきれなかった、そういう途中交代の選手をより輝かせるような采配をできていれば、そのままクローズできたかなとも思いますし、少しそれによって相手と差が出てしまったなという印象でした」
Q:90分、全部含めてのサッカーだと思うんですけれども、最初の20分が少しもったいなかったかなという印象があります。監督はどのようにご覧になりましたか?
「あれが町田さんがやりたいことと言えば、やりたいことです。特に立ち上がりからセカンドボールを拾って、後ろ、背後へ配給することだったり、オ・セフン選手の強さだったり、そして外に出したらロングスロー。あれを立て続けに食らってしまい、マイボールの時にもう少し我々のターンを作ればよかったんですけれども、焦ってただ凌ぐだけになっちゃってしまったので、そこが1つ要因ではありました。ただ、選手たちが中で感じている温度感がそうだったということは、僕が準備したものが少し物足りなかったということだと思うので、もう少し整理というか、こういうことも起きるんだろうという想定も選手たちに伝えておくことができれば、うまく凌げたのかなと思ったりはします。おっしゃる通り、立ち上がり20分で失点したことで少しゲームプランが崩れたなという印象でした」
Q:逆に言えば、20分ぐらいからアジャストしたというか、町田が前へ出てこれなくなって同点に追いつき、その後はアビスパのリズムで試合が進みました。あのあたりの修正については いかがでしょうか?
「町田さんはハイプレス、マンツーマンで来るので、特に20分はそういう展開になるだろうということは想定していました。ただ、20分以降を見ていると、少し足が止まるというか、そういう流れになって我々が前進するような形が増えるんじゃないかというのは、町田さんのゲームを見て思っていました。その時間に点を取って逃げ切るのが町田さんの基本的な形なので、そこでやはり点を取られて、難しい展開になりそうだなというところで得点できたのは良かったと思いますが、立ち上がりにそう来るのが分かっているならば、もう少しやり方があったのだろうなとも思いますし、反面、町田さんのパワーと、個々人はやはり能力が高いので、そういった部分で、しっかりと町田さんの良さを出された20分だったなと思いました」
Q:監督にとっては、去年までコーチとして指導していたチームとの対戦ということになりましたが、やりづらさとか、どんなことを感じながら今日戦っていたのでしょうか?
「ほんの数名以外は、コーチングスタッフも選手も顔ぶれは変わっていないので、こういうJ1という場所で、僕がアビスパ福岡の監督として彼らを迎え入れたことに対して、ゲーム前は幸せな気持ちがありました。町田さんには本当にすごくお世話になりましたし、黒田監督にも感謝しかありません。当然、今はアビスパ福岡の監督として、彼らから絶対に勝ち点を我々が取るという姿勢でゲームに臨みましたが、始まる前はそういう気持ちでした。
ただ始まってしまえば、町田さんの選手の特徴はアビスパの選手よりもなんとなく分かっているので、『そこはそうじゃないだろう』とか思うシーンもありましたが、でもアビスパの選手たちは本当に果敢に、しっかりと、勝利に値するゲームをしてくれたんじゃないかなと思っております」
Q:立ち上がりの流れが悪い中で先に失点をしたにも拘わらず、これだけの戦いができたというのは早めに同点に追いつけたっていうのが大きいかと思います。セットプレーからの得点でしたが、最後に合わせた渡辺選手の得点感覚をご覧になっていかがでしたか?
「セットプレーはやはり偶然じゃないので、町田さんの得点もそうでしょうし、我々の守備の準備が足りなかったと言わざるを得ないし、我々の得点もセットプレーをまず獲得するところからということで言えば、コーナーキックの数もたくさん取れたと思います。そういった部分も含めて、準備してきたことが表現できたかなと。安藤のそういう嗅覚は『確かに』とは思いますが、全員で掴み取ったゴールかなと思います」
Q:先ほど、途中交代出場の選手の力を出しきってあげたかったとおっしゃっていましたけれど、その中でも名古選手の存在が際立っていて、相手のオウンゴールに関しても、黒田監督(町田)も、プレッシング、チェイシングのところが素晴らしかったとおっしゃっていました。守備のところも含めて彼の今日のプレーはいかがでしたか?
「名古選手は十分にあそこのポジションはできますし、特にウェリとか、(岩崎)悠人とかが入った時に彼らの良さを生かすような働きをしてくれました。逆に言えば、それ一辺倒になりすぎちゃったのかなというところもあったので、そういう表現をしたのですが、やはり、交代選手を生かすも殺すも僕次第なところはあるので、そういう表現をしました。名古に関しては、本当にチームがいい状態で進んでいく上で、非常に良いアクセントになってくると思いますし、途中出場で満足しているわけではないと思いますが、チームのためにしっかりとタスクを担ってくれているなと思っております」
Q:前半の最後の方に見木選手のイエローカードが出ましたが、あれがあって、後半は中盤で見木選手が守備のところで行ききれないシーンがあったかなという印象を受けました。その点はいかがですか?
「まだ映像を見直していないので分からないですが、ボールにはしっかりと行っているんですが、深く入りすぎたのか、記者の方の方がよく見えているんじゃないかなと思いますが、イエローといえばイエローなのか、わからないですね。僕の感じは。しっかりとボールにはチャレンジして、ジャストのタイミングで行っているんじゃないかなとも思いましたけれど、この辺は変に言及すると誤解を受けることになるので何とも言えませんが、ご指摘の通り、間違いなくイエローをもらうとそうだと思います」
Q:試合への影響があったということでしょうか?
「当然イエローをもらうと、もう一つ深く行きにくくなるのは間違いありません。でも相手も、岡村選手も同じ感じだったと思いますし、ザヘディ選手も相手の脅威にはなっていたと思うので、決定力ある選手なんで彼の得点を期待しましたが、少し残念ですが今後に期待したいなと思います」
Q:試合前に町田のサポーターに対して金明輝監督が深々と一礼している姿が印象的でした。どういった思いで一礼されたのでしょうか?
「当然、お世話になったクラブで、退団するときに改めて挨拶することもできませんでしたし、本当にたくさんのサポーターに来ていただいたので、そういうふうな表現はしました。
ただ、今日だけしか見ていないと『特別に町田さんに』ということになるんですが、町田のサポーターだけに限らず、どのチームが来ても、アビスパ福岡というチームは、基本的に相手サポーターも含めて、しっかりと感謝の意を伝えるということでああいう形を取らせてもらっていて、実は他のチームに対しても僕はしているんです。でもやはり、同じ表現をしている他のチームよりは、当然そういう思いは強かったですし、近づいて行って挨拶でもしたいなとも思いますが、なんかそれもまた違うと思いますし、はい。でも特別な感情があったことは確かです」
[中倉一志=取材・構成・写真]