【サッカー人気5位】『各々が個性を発揮し、チーム力をも示す』2025Jリーグ第…

「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【ウクライナ復興支援チャリティマッチ】「サッカーが街の支援に繋がることはとても光栄」/プシッチ マリノ

ウクライナ復興支援チャリティマッチ
日時:2023年12月18日(月)19:18キックオフ
会場:国立競技場2/18,114人
結果:アビスパ福岡 2-2 シャフタール ドネツク
得点:[FSD]シカン ダニーロ(7分)、[福岡]宮大樹(34分)、金森健志(37分)、[FSD]シュベド マリアン(53分)

◎プシッチ マリノ監督(シャフタール ドネツク);
Q:今日は前半と後半で選手を全部代えましたが、クオリティは後半も保たれて、とても内容的に良いゲームになったと思います。監督はどのようにご覧になられましたか?
「前半と後半でメンバーを代えた理由に関してですが、このハードなスケジュール、チャンピオンズ・リーグを終えてポルトガルから24時間のフライトで日本に来て、そこからプレーをするという過酷なスケジュールでしたから、選手のメンタル的、フィジカル的な部分を考慮して前半と後半のメンバーを代えることを決断しました。
ただ監督としては、いつもとは違う選手のプレーをこのピッチで見ることができて、とても良かったと思っています。それはフィジカル面だけではなくて、戦術面の部分で選手の理解度を見ることができたのはとても良かったです。総じて、前半も後半もすごく良いサッカーができたなと個人的には思っています。それに、やはり24時間のフライトがあって、時差もあり、まだ日本に来て間もない中で試合というスケジュールはなかなか過酷で、それにも拘わらず選手が試合に出られないということでは心が痛いので、選手にも幸せになってもらいたいといった意味で前半と後半ですべての選手を入れ替えました」

Q:国内のシーズンが中断期に入って、チャンピオンズリーグのグループステージが終わった直後の試合でしたが、非常にモチベーションが高いと感じました。監督はどのように感じられて、選手に対してどういう想いを持っていらっしゃるのでしょうか?
「選手のモチベーションについて、監督として考えていることが二つあります。一つ目は本日のチャリティーマッチにおける日本のみなさんのウェルカムな姿勢と言いますか、そういったものが選手たちのモチベーションに繋がりました。
これはチャリティーマッチであり、自分のプレーが、サッカーが、街の支援に繋がるということはとても光栄なことであるし、とても名誉なことであるということは監督の私から選手に伝えました。そして、選手はそういった想いを胸に、今日、来てくれたと思います。それがまず一つ目です。
二つ目として、いつも私はどんな試合であっても、それがフレンドリーマッチなのか、チャリティーマッチなのか、あるいは公式戦なのかということに関係なく、どんな試合でも同じクオリティでプレーしてほしいと選手に伝えています。そしてまた今日スタジアムにたくさん日本の方も来てくれましたし、ウクライナから来てくださった方もいる中で、その人たちに良いサッカーを見せたいといった想いがありました。いまお話した通り、いつも良いサッカーをしようということは監督として伝えていることですが、それが選手に伝わったんだと思います」

Q:今日観戦されたウクライナの方、そして日本のファンに、この試合を通じてどんなことが伝えられたと思いますか?
「今日、スタジアムに駆け付けてくれたウクライナのファンたちの声援を受けて、とても嬉しかったというのが個人的な感想です。自分たちがこのスタジアムでプレーすることができて、ウクライナの人たちにすごく勇気を与えられたと思います。そして、試合の中でシャフタール ドネツクというチームの誇りや、ウクライナを助けようという僕たちの試み、そういった気持ちをプレーで示すことができたと思います。そして、今日、スタジアムに来てくれた人たちも、それを感じてくれたのではないかと私たちは思っています。
また、空港にもたくさんの人が駆けつけてくれましたが、そこでもお互いにコミュニケーションを取れたことは、私たちも幸せに感じましたし、来てくれた人も幸せだったのではないかと。そういった幸せも届けられたと思っています」

Q:アビスパ福岡は、今年のJリーグのカップ戦を制したチームですが、対戦してどのような印象を持たれたのか、そして印象に残った選手がいれば、その選手の名前を教えてください。
「まず気になる選手についてですが、名前が分からないので、みなさんに『誰が』というのが伝えられないというのが正直なところです。それでも日本の選手の中にアジリティが優れた選手やスキルが優れた選手は見受けられました。ただ、日本人の選手の技術やアジリティ、能力の高さにはあまり驚いていません。というのも、日本代表で活躍している菅原選手や上田綺世選手と一緒にサッカーをしたことがあるので日本人のことは知っていますし、ここ数年で急激に上がっている能力やスキル、アジリティに関しては驚いてはいません。私はいつもサッカーを見る、サッカーをする、そして指導するときはサッカーを楽しみたいと思っています。ですから、今日の試合も自分のチームの采配を執りながら、また相手のシーンの分析もしなが、らその中でスカウティングをしながらということをやり続けていました。その中で2ゴールを取られてしまって失点の瞬間はやはり悔しい気持ちだったんですけれど、すぐそのあとに『すごいゴールだったな』と思える素晴らしいゴールでした。
そして、ルヴァンカップの王者であるアビスパ福岡と戦った感想としては、昨日も長谷部監督に直接話しましたけれど、『優勝する難しさは優勝した者にしか分からない』と伝えました。本当にアビスパ福岡というチームは、強くて、速くて、勤勉なサッカー、しかもロジカルなサッカーをするチームであり、すごく良いサッカーをするなと個人的にも思っていました。そういったチームとプレーできたことはとても幸せです」

[中倉一志=取材・構成・写真]

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