「東京のほうがスタジアムは作りやすい」理由 木村正明(ファジアーノ岡山オーナー)<3/3>
■東大での研究を日本のスポーツ文化にフィードバック
──村井(満)さんがチェアマンだった最後の4年間、Jリーグの理事の皆さんは「チームMURAI」と呼ばれていました。2022年3月で全員がJFAハウスから離れることになりましたが、皆さんそれぞれのご活躍が興味深いですね。今でも連絡を取り合っていますか?
木村 ビジャレアルの佐伯(夕利子)さんとは、週1くらいのペースでLINE交換しています。日本人選手の「コンテクストが違う」という話は、佐伯さんからも聞いています。ビジャレアルでも、世界中の選手をリストアップしているんですが、そこに日本人選手はまず入ってこない。これがリアルで起こっていることです。ちなみにビジャレアルって、各年代のチームに、それぞれセラピストがいるんですよね。
──それ、佐伯さんの講演で聞きました。人件費に膨大な予算を費やしていますよね。
木村 やっぱりサッカークラブって、アカデミーを含めて選手が最も大切な「商品」ですから、そこに手厚い予算を投入するのは自然なことなんだと思います。
──佐伯さんの前任の米田惠美さんは、昨年から松本山雅FCの社外取締役に就任されました。松本に住んでいるわけではないですが、山雅の魅力にベタ惚れの様子ですよ。
木村 彼女のように優秀で、いろんな経験をされている人が加わると、クラブとしても心強いですね。松本もそうですが、姫路とか福山といった、人口25万人から45万人くらいの地方都市って、Jクラブを作るのにちょうどよい規模だと思うんです。しかも県庁所在地ではない市だと、かえって「オレたち負けないぞ!」っていう地域の熱も高くなる。そういったクラブが、今後どんどん出てくると、もっと面白くなるんじゃないかと思います。
──RB大宮アルディージャの社長に就任した原(博実)さん、バドミントン協会の会長になった村井さんとは、いかがでしょうか?
木村 ほとんどやりとりはありませんが、佐伯さんが帰国するタイミングに4人で集まることはあります。その時は、おしゃべりが止まらないくらい楽しい会になるんですよ。久しぶりに電話してみようかな。
(残り 2614文字/全文: 3562文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ