宇都宮徹壱ウェブマガジン

書籍を出し続けることと大学で教えてきたこと 「#徹壱塾」開講日に考えた歴史を学ぶ大切さ

 このところ毎週のように、イントロダクションが「#徹壱塾」となっているWMコラム。今週もそうなることをご容赦いただきたい。何しろ、本稿を書いているのが711日。「#徹壱塾」の開講日である。この新しいチャレンジを始めるにあたり、その起点となる話から始めることにしたい。

 このブックライター塾のヒントを与えてくれたのは、私の日記にもたびたび登場する、コワーキングスペースのオーナー、ヒロミさんであった。

「宇都宮さんの強みって、本をたくさん出していることと、大学で教えていることだと思うんですよ。そのふたつをかけ合わせてみたら、面白いものができるんじゃないですか?」

 ヒロミさんはサッカー業界の外側にいる人なのだが、それだけに彼女の客観的かつ的確なアドバイスは貴重だ。私にとって「本を出し続けること」は自明であり、「大学で教えること」に強い思い入れがあったわけではない。しかし、どちらも「誰でもできる」仕事ではないのも事実だ。

「そのふたつをかけ合わせてみたら、面白いものができる」という、彼女の指摘はまさに慧眼であり、そこから紆余曲折を経て立ち上がったのが「#徹壱塾」であった。

 この機会に、あらためて「大学で教えること」について考えてみた。学生の前で90分話し続けることは、リアルイベントやYouTube Liveとはまったく違ったナレッジが求められ、準備や仕込みもいろいろ大変だったりする。そうした中、報酬と同じくらい、ありがたく享受しているものがある。それは何かといえば、若い世代との接点。ここで、先日行われた都知事選の話題に、少し寄り道することにしたい。

(残り 2000文字/全文: 2674文字)

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