宇都宮徹壱ウェブマガジン

日本でEURO2024が見られない残念な理由 国内事業者が放映権獲得できない内情を探る ※【追記】あり

 写真は今から20年前(!)、ポルトガルで開催されたEURO2004を取材した時に撮影したものである。

 EUROといえば個人的に、この大会が最も印象に残っている。開催国のポルトガルの人々は優しく親切で、食も酒も美味かった。スタジアムのアクセスも良好で、ピッチ上で展開される試合のレベルも高かった。そして何より、今よりも円の価値が高かったので、現地でひもじい思いをすることがなかった。

 日本国内でのEUROの注目度もまた、今とは比べてかなり高かったように思う。もちろん日本代表は出場しないが、それでも「ブラジルとアルゼンチンが出ないワールドカップ」とも言われ、サッカーファンにとっては4年に一度のビッグイベントであった。ところが、今年ドイツで開催されるEURO2024では、今のところ日本で放映される予定はない。

 なぜ、日本ではEUROが視聴できなくなってしまったのか。その疑問を明らかにするべく、放映権ビジネスに近い人脈に当たってみたところ、そのうちのひとりが匿名を条件に内情を教えてくれた。以下、当人への聞き取りを再構成してお届けする。

【追記】本稿を掲載した翌日の6月8日、WOWOWの放送・配信が決定(参照)。追って6月10日、Abemaでの全試合無料生中継が決定した(参照)

 これまでEUROを放映していたのはWOWOWでした。たいてい23大会で複数年契約するので、おそらく前回大会までだったんでしょうね。契約の内容はまったく知らないんですが、WOWOWの状況については、何となく聞いています。

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