宇都宮徹壱ウェブマガジン

ドーレくんと札幌ドームと旭山動物園 月刊マスコット批評@北海道コンサドーレ札幌

 先月から始まった、月イチでマスコットにフォーカスする「月刊マスコット批評」。当連載では毎回、異なるクラブを取材しながら、マスコットの気持ちに寄り添った写真と文章を提供していく。

 今回、取り上げるのは、北海道コンサドーレ札幌のマスコット、ドーレくん。北海道原産で絶滅危惧種にも指定されているシマフクロウがモティーフで、エンブレムのデザインにも活かされている。

 Jリーグには数多くの鳥型マスコットが活躍していて、それこそ「Jリーグ鳥の会」なるものも存在する。そんな中、鳥の最大の特徴である「羽ばたき飛行」を最もイメージしやすいのが、実はドーレくんではないだろうか。こちらの動画を見て、あらためてそう確信した。

 鳥類は、恐竜のいち系統から分派し、前足の部分が翼へと進化していった。実際の鳥類は、カモメであれワシであれハクチョウであれカワセミであれ、翼でものを掴むことはできない。

 ところがJリーグの鳥の会の面々は、この翼に「手」の機能を持たせることに成功した。結果、フリップを持ったり、じゃんけんしたり、手拍子したり、綱引きに参加したり。そんなマスコットらしい、コミカルなアクションが可能となったのである。

 しかし一方で、こうも思うのだ。翼があまりにも「手」の機能に振り切ってしまうことで、鳥が本来持っていた「羽ばたき飛行」のイメージが失われてしまうというのは、ちょっと違うのではないかと。「だったら鳥でなくていいじゃん!」と、ひねくれ者の私などは思ってしまうのだ。

 ダンスをしたり、自転車に乗ったり、サンタクロースに扮したり──。さまざまなアクションを器用にこなしながらも、ドーレくんはシマフクロウとしての野性味を決して崩すことはない。その翼を羽ばたかせたら、一気に天空に舞い上がっていきそうだ。

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