宇都宮徹壱ウェブマガジン

12年ぶりの東京ダービーは何を遺したのか? 激闘の天皇杯3回戦から1週間後に思うこと

 味の素スタジアムでの天皇杯3回戦、FC東京vs東京ヴェルディによる「東京ダービー」から1週間が経過した。すでにこちらのコラムにも書いたが、過度な煽りによる「後始末」について、きちんと形に残す必要性を感じている。

 FC東京のサポーターからしたら「もう蒸し返さないで」と思われるかもしれない。実際、これから書くことは、およそ愉快な話題ではない。けれども、あの現場にいた取材者のひとりとして、そのまま「ご放念」というわけにもいくまい。加えて言えば、都内在住のサッカーファンのひとりとして、そして長年にわたり天皇杯を1回戦から取材してきた立場として、今回の出来事はしっかり向き合うべきだと思っている。

 今回、問題となっているのは2件。①ヴェルディの親会社であるゼビオの看板に生卵が投げつけられた件、②キックオフ直前にFC東京のゴール裏から発煙筒と花火が使用された件、である。このうち①については、ゼビオが被害届を出して捜査が続けられていたが、7月18日付のFC東京による発表で、「実行犯」から申告があったことがわかった。②については、事件発生から2日後、花火を打ち上げた3名が名乗り出たことが報じられている。

 あれから1週間が経った今、私が提示する論点は3つ。まず「ゴール裏に分別のある大人はいなかったのか?」、次に「なぜゴール裏の意識が12年前のままだったのか?」、そして「天皇杯だから起こり得たのか?」である。当事者への取材ができないため、3つの論点はいずれも問いかけで終わっている。もし解答をお持ちの方がいれば、SNSなどに書き込んでいただければ幸いである。

(残り 1805文字/全文: 2480文字)

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