宇都宮徹壱ウェブマガジン

FC今治の「里山スタジアム」に行ってきた! コスト圧縮と臨場感追求の絶妙なバランス

 先週末はJ3第10節、FC今治vs愛媛FCの「伊予決戦」を取材。目的はTHE ANSWERの連載「地方創生から見たJリーグ30周年」がメインだったが、当WMでは試合会場となった今治里山スタジアムにフォーカスする。今回は写真メインで、このユニークかつ意欲的なスタジアムに皆さんをご案内することにしたい。

 里山スタジアムの建設は、現在の夢スタ(ありがとうサービス. 夢スタジアム)の拡張ではクラブライセンスの基準を満たせない、という岡田武史会長の判断がスタートとなっている。当初は2020年10月着工で22年1月の完成を目指していた。ところが新型コロナウィルスの影響により、着工は2021年10月までずれ込み、今年1月にオープンした。

 こちらは2021年12月、現地を訪れた時に夢スタから俯瞰するように撮影したもの。着工から1カ月であったが、すでにピッチとスタンドのアウトラインはイメージできる。それからわずか1年ちょっとで、どんなスタジアムが完成したのだろうか?

 まず目に飛び込んでくるのが、屋根付き4階建ての巨大なメインスタンド。夢スタと比べると、そのグレードの高さに驚かされる。岡田さんのプロジェクトがスタートした当時、この周辺は何もない山林だった。まさに『フィールド・オブ・ドリームス』のサッカー版である。

 バックスタンドとゴール裏はこんな感じ。座席はあるものの1階席のみで屋根はない。すでにお察しかと思うが、里山スタジアムはカテゴリーが上がるのに合わせて、スタンドを拡張するスタイルを採用している。現時点は5316人収容。最終的にはJ1仕様の1万5000人収容まで拡張が可能だ。

 メインスタンドの裏側に回ると、クラブのオフィスとなっていて、巨大なクラブエンブレムが目を引く。ここでメディアの受付を終えると、手前に見える階段を登って2階のメディアルームにアクセスできる。

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