2020年の1位は、J1:川崎、J2:新潟、J3:今治 Jリーグマネジメントカップ2020を読み解く<2/2>
<2/2>目次
*J2では1位! 是永大輔前社長が新潟に残したもの
*もはや「満員のスタジアムを作りましょう」ではない?
*応援スタイルの変化がホームの勝敗に与える影響とは
■J2では1位! 是永大輔前社長が新潟に残したもの
──J1で1位になった川崎に続いて、今度はJ2とJ3でそれぞれ1位になった、アルビレックス新潟とFC今治について伺いたいと思います。まずは新潟ですが、J1復帰が期待された昨シーズンは結局11位、しかも社長がシーズン途中で交代というアクシデントがありました。少なからぬダメージだったと思うのですが、ビジネスマネジメントの部分で高く評価された要因はどこにあったのでしょうか?
小谷 まず、おっしゃるとおり2020年の新潟さんは、実質的に前社長の是永大輔さんが経営されていて、11月から中野幸夫さんが経営を引き継いでいます。ですので、今回の1位という結果は、前社長に率いられたところでのパフォーマンスとなります。次にKPIとして着目すべきは、やはり平均入場者数になるかと思います。実は現在進行中の2021年シーズンでも、現時点ではJ1を含めた全カテゴリーの中で1位なんですよね。
──小谷さんは、是永前社長にもインタビューされたのでしょうか?
小谷 させていただきました。新規観戦者数を増やすために、地域とのつながりを少しでも分厚くするための取り組みを積み重ねてきた結果だと、おっしゃっていましたね。そこはひとつのポイントだったのかなと思います。
里崎 その他のポイントで言うと、ホームタウンの巻き込み方でしょうね。それを下支えしているのが、SNSのフォロワー数。去年だけを切り取れば、それほど増加しているわけではないんですが、J2の中でもかなりフォロワー数は上位にいて、アクティブユーザーを増やしていくための施策を意識的にされている印象を受けました。それが観客数やグッズの売上にも、波及していった部分はあったと考えています。
──前任の是永社長がクラブに残したものは、もっと評価されてよいと個人的には思いますね。続いてJ3は、デロイト トーマツ グループとのつながりが深い今治。昨シーズンにJFLから昇格したばかりのクラブが1位というのは、けっこう驚きですね。
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