今こそ「カイザースラウテルンの悪夢」を払拭せよ! 在豪ライター・植松久隆と考える「8.31」日豪戦<2/2>
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■オーストラリアでコンフェデは盛り上がったか?
――先ほどから何度か話題に上がっているコンフェデについて、あらためて伺いたいと思います。今回のコンフェデでは、ドイツに2-3、カメルーンとチリには1-1と善戦して、決勝トーナメント進出まであと一歩でした。その意味で彼らは非常にいい経験をしたわけですが、大会前のブラジルとの親善試合では0-4と惨敗でしたよね。
植松 ブラジル戦での失点が酷かったんで、「これで大丈夫かな」というのはあったんですね。このままコンフェデでもボロボロにされて、システムを元の4バックに戻すんじゃないかと思ったくらいです。でもアンジという人は頑固一徹で、自分が確固たる信念でやっていることは、それを貫き通すんですよ。しかもちゃんと結果は残す。その一方で、このチームの核となる選手はここ数年変わっていない。だからこそ、システムを変えてもちゃんとアジャストできるし、チームとしても一枚岩になっているんだなと感じますね。
――ポステコグルー監督は、このコンフェデをどう位置づけていたんでしょうか?
植松 アジア王者として臨むわけですから「残念な結果に終わるわけにはいかない」という思いは監督だけでなく、選手にもあったと思います。やっぱりFIFA主催の大会だから、恥ずかしい戦いはできないし、むしろオーストラリアのサッカーを世界に示すいい機会だということは、インタビューでも言っていましたね。それと当然、最終予選も意識していたと思います。日本戦までの実戦機会は、あそこしかなかったわけですから。
――それにしても、この大会のファイナリストだったドイツとチリを相手に、オーストラリアが一歩も引かない戦いを見せていたのは驚きでした。
植松 本当にそうですね。世界のトップ相手に、あれだけの内容と結果を出せたので、国内のリアクションとしては「よく頑張った!」というのが一般的でした。ただ僕としては、「もう少し頑張れば、あと2試合できたのに」っていう思いもありますけど。
――このコンフェデでの結果を受けて、選手の序列に変化はあったのでしょうか?
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