宇都宮徹壱ウェブマガジン

撮影ポジションと「肉」を巡る戦い 旅するカメラ(2017年5月26日@仁川〜水原)

 大会7日目。まだまだ大会は続くが、私の取材は今日を入れてあと2日だ。このところ夜は冷え込むようになったが、雨に祟られることなく好天が続いているのはありがたい。今日からグループリーグ3試合目。同グループの試合が別会場で同時刻に開催されるが、1会場2試合という今大会のフォーマットは変わらないため、異なるグループの試合が開催される。この日は水原に移動して、第1試合のメキシコ対ベネズエラ(グループB)、そして第2試合のイングランド対韓国(グループA)を取材することになっていた。現地に来て1週間になるが、開催国のゲームを観るのはこれが初めてだ。

 正午前にホテルを出て、メトロと鉄道を乗り継いで水原に移動。移動というよりも、もはや「帰ってきた」という実感のほうが強い。同じ宿を押さえてあったので、フロントのおばちゃんは「おかえりなさい」という表情で迎えてくれたし、近くの定食屋も「いつもの」という感じで定番メニューを運んでくれる。これまで韓国のさまざまな都市を訪れてきたが、水原はソウルと並んで最も親しみのある地名として記憶に刻まれることだろう。とはいえ、明日ここを去るまでに、どうしても果たさなければならないミッションがある。今日の試合後、当地の名産であるカルビを食すことだ。

(残り 1704文字/全文: 2239文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ