RYUKYU SOCCER PRESS

ナチョ・フェルナンデス監督の今季限りの退任を発表

 

FC琉球は19日、契約満了により今年6月から指揮を執っていたナチョ・フェルナンデス監督の退任を発表した。後任は未定。

スペイン人のフェルナンデス監督は、喜名哲裕前監督の後任として6月26日の第23節・町田戦から指揮。失点数の多さに着目して守備重視のサッカーにかじを切り、高い位置でボールを奪い前へ向かう姿勢を貫きハードワークを追求。第25節・岩手戦(1○0)から5試合で2勝3分と一時は盛り返したが、怪我やコロナにより離脱が相次ぎメンバー選考に苦しんだ。特に第33節の水戸戦で阿部拓馬が負傷離脱し、そこから7戦無得点と得点力が低下。勝負どころの試合で勝点を伸ばせず浮上の機を逃し、前節の千葉戦(1●2)でJ3降格枠の21位以下が確定した。最終節の大分戦が最後の指揮となる。

 

退任するフェルナンデス監督はクラブを通じコメントを残している。

 

全ての琉球サポーターの皆様へ。

皆様にとって複雑な数日を経て今日、私がクラブを離れることをお知らせします。

思い描いていた目標が達成できなかった中で、永遠に心の中に残るであろうこのクラブを去ります。このチームの結果はとても心を痛めるものですが私が着いた日から受けた皆様からの優しさ、思いやり、サポート、特別な待遇について改めて感謝したいと思います。

このクラブで本当に多くの素晴らしい人たちに出会いました。チームがとても困難な状況に置かれているにも関わらず皆様からの愛情を感じ、評価して頂いてると感じることができました。倉林社長、そしてクラブで働く全てのスタッフに最大級の感謝を伝えます。(GM、強化部、医療スタッフ、マネージャー、事務員、練習施設で働く皆様..etc)

厳しい要求をする自分に対して、人としても仕事人としてもプロフェッショナルに応えてくれたことを感謝します。そして選手達が示してくれた模範的な態度、人なり、日々の取り組みにも最大級の感謝を伝えたいです。

難しいシチュエーションの中でも献身性と努力、協力することを投げ出すことがありませんでした。常にベストを尽くしてくれました。この困難な局面な中でも、このクラブを素晴らしいものにしようと日々働き続けてくれたみなさんのひとりひとりの”人”としての仕事ぶりを隠すようなことをしたくありません。

最後に私を受け入れてくれた街の皆様、無条件の愛情をたくさん注いでくれた皆様の人なりにも最大級の感謝を申し上げたいと思います。苦しい日々を過ごすリーグ戦だったにも関わらず着いた日から皆様から頂いた応援メッセージやおもてなしを私は一生忘れません。

スタジアムでたくさんの方々に別れを告げたいと思っています。

サッカーがこのクラブとこのクラブの素晴らしいファンの皆様に大きな喜びをもたらすことを確信しています。皆様はそれに値する最高のファン、サポーターだからです。ありがとうございました。Vamos Ryukyu!

 

また、チーム強化に携わる廣崎圭スポーツダイレクターもコメントを残した。

ナチョ監督には、22節終了時点で勝点15、得点24、失点42の最下位という非常に困難な状況で就任していただきました。残り20試合しかない上に初めてのスペイン国外での指揮というハンデもある中、チームへの最初の一言めから苦しい状況を抜け出すために何が必要かを明確に提示し、その後の毎日のトレーニングと全ての公式戦で、最大限の勝点を獲得しようと全身全霊で戦い、必死に選手を叱咤激励している姿をピッチサイドから見させていただきました。その強烈に情熱的な指導が、日本とヨーロッパの文化の違いから誤解を招くことも一部ありましたが、監督と選手・監督と他スタッフが互いに歩み寄って修正しながら、確実にチームを成長させてくださいました。

一歩前進しかけたところで、予期せぬケガ人やコロナ感染での離脱者が複数出るような状況が起きても、冷静な判断でメンバー編成を修正、不安な様子は微塵も見せずにチームを落ち着かせて、どの対戦相手にも互角以上の戦いが出来ることを示してくださいました。そういったナチョ監督のプロフェッショナルな行動11つの記憶が、来季から出直すこととなったクラブにとっては貴重な財産になると確信しています。

週末の大分戦に向けたトレーニングとタピスタでの最終戦まで、引き続きクラブとして最大限にサポートしますので、心置きなく戦い抜いてください。4カ月半という短い期間でしたが、本当にありがとうございました。Gracias Nacho!

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