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【長崎サッカーレポート】2023 長崎県選手権一回戦 三菱重工長崎SC対 鎮西学院大~勝負所を抑えた戦いで重工が鎮西学院大を下す~

4月23日、長崎県内に登録する第一種(社会人・大学)チームで最も強いチームを決定し、優勝チームが天皇杯県代表として出場する『令和5年度 第34回長崎県サッカー選手権大会』が開幕。長崎市の『長崎市営ラグビー・サッカー場』で社会人予選を勝ち抜いた『三菱重工長崎SC』と、大学予選を勝ち上がった『鎮西学院大学』が対戦した。

三菱重工長崎SC

鎮西学院大学

立ち上がり、4-4-2のシステムから縦に早いボールを入れて一気に得点を狙う重工は、前半4分に成瀬美喜人のシュートで先制に成功。その後も風上であることも利用した重工は、成瀬、平野皓巴らが鎮西学院大の3バック脇を突いて攻め込んでいく。

なかなかボールを運べない鎮西学院大だが、15分過ぎからサイドを広く使った攻撃から小田優芽の突破などで徐々に反撃を開始。しかし36分、重工は縦の速攻からシュートまで持ち込んだ平野が追加点を奪取。2対0の重工リードで前半を折り返す。

後半もラインを上げて前でボールを奪いにいく鎮西学院大に対し、背後を狙って裏返しにいく重工という展開は継続。徐々に当たりも激しくなる中、鎮西学院大は60分に投入された福村耀秀が左サイドからチャンスを作り、71分に寺岡翔空のシュートで1点を返して1対2。

ここから攻勢を強めたい鎮西学院大だったが、74分に福村が痛恨のファウルでレッドカード一発退場。一人少なくなっても攻めにいく鎮西学院大だったが、重工は82分に平野の左CKから福本廉が勝負を決定付ける3点目。そのまま3対1で試合を終了した。

戦力的には点差ほどの差がないチーム同士の一戦だったが、試合のポイントを抑えて着実に試合を進めた重工に対して、鎮西学院大は一人退場のアクシデントもあって、得点源の本川瑠空をはじめ力を出しきれずに試合を終えた。それでも中盤の濱田渉帆、平田元規、池田流星らが時間を追うごとに安定感を出すなど好材料があったのは収穫だろう。

勝った重工は、5月6日にトランスコスモススタジアム長崎で優勝と天皇杯長崎県代表の座を賭けて昨年の優勝チーム『MD長崎』と対戦する。

【神崎大輔 鎮西学院大学監督 試合後コメント】

「何もさせてもらえなかったと言うか、何もできなかったですね。普段はやっていないスタイルなんですけど、今日は立ち上がりの10分とハーフタイム明けの10分だけは前にボールを入れていこうという指示をしていました。ですが、前半開始10分まで一度も相手陣内に行けなかった。いつもと明らかに違うサッカーだったので、ビビっちゃったのかなと。

相手の方が早くバテてくるというのはわかっていたので、後半勝負ということを考えて、そこまで相手をどれくらい抑えられるかを考えていたんですけど、(前半に2失点して)ちょっと予想外でしたね。終わってみれば相手の強度が上回ったなと。その中で逃げずにやってくれた選手もいたし、特に1年生を5人起用したんですけど彼らもよくやってくれたと思います」

reported by 藤原裕久

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