長崎サッカーマガジン「ViSta」

【アカデミーレポート】第101回全国高校サッカー選手権長崎県大会 3回戦・準々決勝レポート~


10月29・30日の両日、県内各地で『第101回全国高校サッカー選手権長崎県大会』の3回戦と準々決勝が行われ、16チームが熱戦を繰り広げた末に鎮西学院・創成館・長崎日大・国見が4強進出を決めた。

29日の3回戦では長崎総合科学大学付属・鎮西学院、佐世保実業、創成館高校、海星高校、長崎日大、長崎南山、国見のシード8チームが登場。大会初戦という硬さがありながらも国見が大村工業に3対0、海星が西海に7対0、創成館が長崎明誠に3対0、鎮西学院が大村高校に6対0で勝利したのをはじめ、長崎日大が4対0で、佐世保実業が3対1でそれぞれ島原商業・諫早商業といった伝統校を下して勝ち上がり。

新人戦・高総体を制し県内二冠を達成している前回大会王者の長崎総大附属も、前半こそ長崎工業の連動性の高いカウンターに苦戦したものの、終わってみれば7対0で大勝。そんな中で唯一、九州文化学園がシード校の南山を打ち合いの末に倒し8強進出を決定した。

翌30日に行なわれた準々決勝。百花台公園サッカー場での第1試合では、今大会の台風の目と目されていた九州文化と国見が対戦。徹底して裏を突く九州文化に対して、ボールを保持しながらゴール前に攻め込むものの、フィニッシュの精度を欠いていた国見だが、前半38分に川添空良からのボールを受けたエース北村一真がミドルを一閃。これが決まって国見が先制。後半にも北村のFKから利根悠理がヘディングを決めて国見が追加点。終盤にパワープレーで勝負を懸けた九州文化だったが、得点を奪いきれずに試合はそのまま終了。国見が4強へと進出した。

続く第2試合では長崎日大と海星が激突。縦への速い攻撃を見せる海星と、高嶺史哉のサイドからの攻め上がりを起点とする長崎日大が攻め合う試合は0対0の時間が続く。ゴール前での決定力は欠くものの、攻め手を緩めない両チームだが、後半に入ると試合巧者の長崎日大が徐々にペースを奪取。

セットプレーのチャンスをつかむと高さに弱点のある海星守備陣を狙い打ちし、56分に高嶺のコーナーキックから白石快周がフリーで合せて日大が先制。その後、猛攻を仕掛ける海星だったが長崎日大GK福田雅哉が失点を許さず1対0のまま試合を終了した。

もう一方の会場では長崎総大附属が鎮西学院に敗れる波乱。立ち上がりに先制した鎮西に対し、追いついた長崎総大附属だったが突き放すことができずに1対1でPK戦に突入。一人が外して、一人が止められ敗戦が決定。竹田天馬、西岡紫音ら主力の故障が長引いていた長崎総大附属が7年ぶりにベスト4まで進めずに敗退。もう1試合の佐世保実業と創成館の一戦は、立ち上がりに固さの見える佐世保実業に対して、一気に前半から攻めたてた創成館が4得点を奪い、トータル5対0と大勝で勝ち上がった。

準々決勝の結果により、5日にトランスコスモススタジアム長崎で行われる準決勝は、『鎮西学院 対 創成館高校』と『長崎日大 対 国見高校』と決定。4チームが13日に予定されている決勝戦への切符をかけて激突する。

reported by 藤原裕久

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ