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【アカデミーレポート】2022のアカデミー展望。V・ファーレン長崎U-12・U-15・U-18と長崎高校サッカー

この記事は無料掲載ですので、年明け最初の記事となる方もいるかと思います。
あけまして、おめでとうございます。今年もどうぞ、よろしくお願いします。

2022年となり、いよいよ新シーズンがスタートした。V・ファーレン長崎のトップチームも10日から始動し、2度目のJ1昇格へ4度目の挑戦へ向かっていくことになる。それと同時にV・ファーレン長崎の各アカデミーも新シーズンが始まるということで、今回はそんなV・ファーレン長崎の各アカデミーの昨年の成績や展望にふれつつ、最後に少しだけ高校サッカーについて書いてみたい。

昨年のV・ファーレン長崎U-18は、九州プリンスリーグで初優勝を飾った。惜しくもプレミアリーグ参入こそならなかったが、この快挙は揺らぐものではないし、日本クラブユースでも2年連続で本大会にもしっかりと出場した。着実に九州の強豪チームへと成長している。そんな快挙を達成したチームからは多くの3年生が去るものの、安部大晴・古田東矢らが最終学年となる今年は、七牟禮蒼杜・池田誉ら力のある選手や、シーウエウワのようなポテンシャルの高い選手が2年生となることから、戦力が大きく下がることはないと見られる。U-18のスタッフも変わらない見込みなので、今年も好成績を残してくれるに違いない。

V・ファーレン長崎U-15は、2021シーズンの日本クラブユースでは九州大会で敗れたものの、県大会は2年連続優勝。全日本ユース県大会でも4連覇は逃したものの準優勝し、県1部リーグでは2連覇を達成した。九州リーグ参入をかけたチャレンジリーグの決定戦で惜敗したのは残念だったが、県内では最強チームの一つとして君臨している。一昨年のU-15が最強世代と呼ばれるほどの選手がそろっていた反動で、どうしても2021年は総合力で劣っていたが、大澤元栄や宮崎航汰ら好素材もおり、戦いぶりを見ればよく健闘していた。それでも、そろそろ九州を舞台に戦う段階に入らなければならない時期だ。来年はスタッフも一部変わるらしいが、2021年12月に開催されたクラブユースの新人戦(クラブユースU-14)でも2年連続4度目の優勝を飾った。今年こそ悲願の九州リーグ入りを達成してもらいたい。

スクールから選抜した子どもたちで構成されるU-12は、主要大会では今年も無冠に終わってしまった。11月に開催され、2017年と2018年に連覇し、昨年は2年ぶりに決勝戦に進出していた全日本U-12サッカー大会も3回戦で敗退。スクールスタッフの大幅交代や方針の変更などで戸惑う父兄の声もあるが、変革後の結果が出てくるのは今年からと考え、長い目で育成を見守っていきたいところだ。年々、スクール数も増えているので、ここから普及と強化のバランスがここから整ってくることを期待しよう。

最後に高校サッカーだが、昨年末から県内各地で新人戦の地区予選が開催され、今月15日から県大会が開幕する。どのチームもまだまだ新チームを作り始めたばかりだが、地区予選では梅野雄大や山口大斗を擁する長崎日大や、島野真斗・田口泰盛ら技術のある選手が多い鎮西学院などの評価が高かった。当然ながら北村一真・川添空良・濱田渉帆ら県有数のタレントがそろう国見、田川蓮翔・山崎雄貴・熊谷陽仁ら能力の高い選手が多い創成館の実力も安定。県北ではいよいよ全員が3年生となる九州文化学園も意気は高い。これらを受けて立つ長崎総大附属高校がどう戦うか。そのあたりが実に楽しみだ。

ぜひ、読者のみなさんも、V・ファーレン長崎トップチームのJ1への挑戦と同時に、こちらアカデミー年代のサッカーにも注目していただければと思います。

reported by 藤原裕久

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