長崎サッカーマガジン「ViSta」

【トピックス】V・ファーレン長崎のトップチーム3選手がCOVID-19陽性判定。クラブはJリーグのプロトコロルに乗っ取って対応中

8月2日、V・ファーレン長崎はトップチームに所属する3選手が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の陽性診断を受けたと発表した。これまでV・ファーレン長崎では、スタッフやフロント社員のCOVID-19感染が確認されたことはあったが、トップチーム所属選手では初の陽性判定。チームは翌3日に平戸市で予定されていた「Jエリートリーグ第3節 長崎vs福岡」の中止を決定。現在は濃厚接触者の確認と、今後に向けた対応に追われている。

クラブの発表によると、26日のJリーグ公式PCR検査ではトップチーム関係者全員が陰性の診断だったとのこと。そのため、3選手は7月27日まで通常通りのトレーニングに参加していたという。

クラブの発表した選手A・B・Cの経過状況

どれだけ感染対策を実施していても感染防止が難しいCOVID-19の特性を考えると、今回の件は不運としか言いようがない。世間でのワクチン接種も徐々に進み、少しづつ日常に戻していこうという中での感染が残念でならないし、個人的にも、これでようやく取材機会が増えると持っていた矢先での事態に落胆も大きい。感染者が増えているとはいえ、大半が県外由来という長崎の状況を考えれば、選手たちが不用意な行動をしたとは思えないだけに複雑な心境だ。リーグ再開目前だった選手、特に陽性判定を受けた選手の心情は察するにあまりある。周囲には、最大の被害者である彼らに十分な配慮を持って対応することをお願いしたい。

なお、Jリーグのプロトコルでは感染者の個人名は原則非公開とされている。感染者本人に公開の意志がある場合は、これを尊重する(公表してよい)が、その場合も家族・関係者などがいわれのない扱いを受けたりするなど、多大な影響が及ぶ可能性なども十分考慮したうえで、慎重に判断するよう求められている。Jリーグのプロトコロルでもハッキリと「匿名での発表でも、社会的責任を果たすことができます。」と明言されており、クラブが今回の件で個人名を発表していないのは妥当な判断であることを付け加えたい。

Jリーグ 新型コロナウイルス感染症対応ガイドライン(PDF)

reported by 藤原裕久

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ