【コラム】徳重健太とイチロー。いつかトラスタに貼り出されるかもしれない、あの日の横断幕
「ん~・・・、そうですね・・う~ん・・」
質問を効いた徳重健太は30秒ほど、そう繰り返していただろうか。それから、ようやく出てきた言葉は「言葉が・・ないですね」だった。
「言葉がないと言うのはどういう意味で?」と聞くと、また徳重はしばらく考え込んだ。
適当に「わかりません」とでも言えば簡単だろうに、必死に考えて答えようとするのは、どんなときも丁寧で真面目な実に彼らしい対応だ。また30秒ほどかかっただろうか、徳重はゆっくりと言葉を続けた。「どう声をかけるとかじゃなく・・言いたい言葉があり過ぎてと言うか・・。実感がまだ湧かないと言うか・・本当に言葉が見つからない。難しいですね」そう言って徳重は笑った。
それは先日発表されたプロ野球選手、イチローの引退について、徳重に質問したときのことだった。
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