中野吉之伴フッスバルラボ

【ゆきラボ】時間管理が甘い次男に悩む/努力重視型の日本、才能重視型のドイツってほんと?

こんにちは。先週から今週にかけて、子どもたちの保護者面談がそれぞれの学校でありました。しばらくドイツ生活のお話が続いていたので、今回のゆきラボは子育ての話です。

例年3月頃に咲く花が、今年は2月下旬から咲いていました

面談を終えて、夫と話していたときに「ゆきのは子どもに対する評価の基準値が高すぎない?」と指摘されました。そうなのだろうな、と素直に思います。できているところを肯定するよりも、できていないところに対してもっと頑張れと言いたくなってしまう。自分がそういう環境で育ってきたという自覚もあるので、子どもが今取り組んでいることに対して、親としてどう接していいのか、迷うことも多いです。特に次男

彼に対していつももどかしく思うのは、時間は有限なんだよ、ということが、どうも伝わってないんじゃないかということです。私たちは1日が24時間しかない世界に生きていて、その中で、彼にはまず充分に寝たり食べたり体を動かしたりして、健康な心身でいてほしい。ゲームをしたり音楽を聴いたり、友達と過ごしたりする時間も必要でしょう。

その上で、今の生活の中心はやっぱり学校です。彼の年齢でドイツの公立の学校に通うということは、決まった期間内に与えられた課題に取り組み、どこまで知識を吸収できるか、吸収した知識でどのくらいのことができるようになるか…ということを、常に評価され続けるということでもあります。それが学校生活の全てではないけれど、そこから逃れることはできません。

疑問に感じたことをゆっくり考えたり、考えたことを時間をかけて自分の血肉にしていける時間を持てるほうが、本当は豊かで充実した学びなんじゃないかな。少なくとも「なぜ今これを学ぶのか」という動機ははっきり持てたほうがいいんじゃないかな。理想は膨らむのですが、現実の学校のスケジュールはそうではない。決められたテストの日までにフランス語の単語を覚えたり、ヨーロッパの歴史上の人物の功績を覚えたりしなくてはなりません。

寝る間を惜しんで勉強してほしいとは全然思わないので、できればもうちょっと、ちょーーーっとでいいから、時間の使い方を学習してほしいんですが、本人には伝わっていないようです。タイパ?なにそれ、という感じ。結果、私は「ねえ、時計見てる?」「もう1時間経ったんだけど」を繰り返すことになります。もう13歳なんだし、放っておいた方がいいのかな、と思いますが、放っておく間にもどんどん時間が飛び去っていく苛立ちに勝てずに、結局ガミガミ言ってしまうわけです。反省。

イメージ https://www.photo-ac.com/

数学のxとかyが出てくる計算って、何のために必要なの?と次男に聞かれたとき、夫と2人で例を挙げながら説明したことがあります。説明がどのくらい腑に落ちたのかは分からないし、数学のテストの点が劇的に良くなったわけでもないけれど、少なくとも楽しい時間だったし、彼が数学に取り組むモチベーションにはなったはずです。

全部の科目、全部の単元でそういう時間をゆっくり持つのは現実には厳しいですが、次男の場合、勉強の効率は悪くとも、学ぶということに対する意欲がないわけではないのが救いでしょうか。好奇心や向上心はちゃんとあるので、本やYouTubeの解説を繰り返し聞いたり、練習問題を解いたりして理解度を上げていくような勉強ならちゃんとできるわけです。一方で、不得手なのは地道な暗記系の作業。特に、語彙を増やして、使える表現のバリエーションを積み上げなければならない語学は、次男にとっては、どう取り組んだらいいのかわからなくて、いつも迷子になっているように見えます。

親としては、テストの点数を見るより、成績表を見るより、勉強の仕方、努力の仕方がわからなくて迷子になっている次男を見ているのがつらい。まあ、一番つらいのはもちろん迷子になっている本人なんでしょうけど。アンキパンがあったらなあ……

後半は、別の切り口からこの「努力」の話を続けてみたいと思います。

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