【ゆきラボ】ドイツの食生活でコスパを求めたらこうなりました
こんにちは!2月ですね。
小売業や飲食業で、2月と8月に売り上げが低迷することを「ニッパチ」と言ったりするそうですが、これはドイツでも当てはまるようです。当てはまるどころか、この低迷期、日本より長いのかもしれません。日本では、1月の初旬に初買いを楽しむ人や、新年会で出かける人などもいて、1月はそれなりにお金が動く月です。が、ドイツにはそれもないので、クリスマスと年末のイベントで出費が多かった分、1月と2月はみんなのお財布の紐がとっても固い季節です。私たちの家でも例外ではありません。なにしろ冬休みは日本でたくさん遊んで食べて買い物もしてきたので、無用な支出は避けたいところ。でも、毎日のことなので、美味しいもの、体に良いもの、満足感のあるものはちゃんと食べたい。
ということで、今回のゆきラボでは、我が家の日々の食生活の話を、コスパ視点から書きます。今年はサッカー欧州選手権の開催年なので、ヨーロッパへの観戦旅行を予定されている方のご参考にもなればいいなと思っています。
▼自炊は基本にして最強
インフレの続くドイツですが、特に高くなったなと感じるのは外食。調理にかかる人件費や光熱費、店舗の家賃などが軒並み高騰していることが背景にあります。それでなくても、日本に比べると、リーズナブルに食べられる外食の選択肢がそもそもそれほど多くない国です。日本だったら1000円以内でできる食事がいろいろありますが、ユーロ高の昨今、1000ユーロがだいたい6ユーロちょっと。この値段だと、屋台でソーセージを買って飲み物をつけるか、パン屋でサンドイッチとコーヒーをテイクアウトするくらいしか選択肢がありません。ちなみにビッグマックとドリンクとポテトのセットは、ドイツでは現在9ユーロ少々。ドイツの国民食といえばケバブですが、こちらもフライブルクでは単品で7~8ユーロくらいが相場で、場所によってはもっと高いところもあります。
焼き立てのパンにお肉と野菜をたっぷり挟んだケバブ
それに比べると、スーパーで普段買っている食材は、どれも少しずつ確実に値上がりしている感覚はあるものの、外食の値上げ幅に比べれば一応許容範囲です。ドイツではもともと、現在のインフレが始まる前からずっと、外食は割高で、食材は安いという傾向がありました。ケバブ1食分の7ユーロがあれば、スーパーでパンとハムとチーズとキュウリを買って4人分のサンドイッチが作れます。料理というほどの料理でなくてもいいですし、パック入りのサラダやスープなど、調理済みのお惣菜をテイクアウトするだけでも、外で食べるよりずっと支出は抑えられます。ドイツに旅行に来られた方、よかったらスーパーマーケットものぞいてみてください。お財布に優しいのはLidlやAldi。Reweは駅や空港、ショッピングモールなどにも入っており、深夜まで営業している店舗もあるので、コンビニに近い感覚で使えるスーパーです。
▼旅行は民泊を利用
外食は割高、食材は比較的安いという点から、うちの家族旅行はミニキッチンのついたホテルか、「フェーリエンヴォ―ヌング”Ferienwohnung”」と呼ばれる民泊を利用して、旅先でも自炊することが多いです。特に長期の旅行をしたいときには、部屋で簡単な食事が作れて、洗濯もできることがマスト。こちらではホテルにコインランドリーが設置されているところが少ないので、洗濯機つきの民泊に泊まれると旅の荷物がコンパクトになって、とても助かります。
スペイン・ビルバオで泊まった民泊。昼間はリビング、夜は右のソファベッドを拡げて子どもたちの寝室に
ドイツの「フェーリエンヴォ―ヌング”Ferienwohnung”」は、個人所有の宿泊施設の総称になります。コンパクトなマンションの一室から一軒家まで、大きな街から星のきれいな田舎まで、広さも立地もお値段も本当にバリエーションいろいろで、泊まらなくてもいろんな場所のフェーリエンヴォ―ヌングを眺めているだけでも楽しいです。貸し手も様々で、旅行で不在の間、留守宅をフェーリエンヴォ―ヌングとして貸し出すという人もいれば、初めから民泊にすることを前提にマンションを購入したり、家を建てるときに一部を民泊にするつもりで設計する人もいます。ホテルに比べてリーズナブルに泊まれる分、自分たちで部屋の掃除やベッドメイキングをしなくてはならなかったり、シャンプーやボディソープなどのアメニティが置いてなかったりしますが、旅先で家族でゆっくり過ごす分にはとても快適です。買い出しして、料理して、掃除も洗濯もしていると、旅先でも家とやってることがあまり変わらんな…と思うことはありますが。
後半も、支出をおさえつつ日々の食事や旅行を楽しむ話、続きます。
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