中野吉之伴フッスバルラボ

【TR】トレーニング作りのヒントをみんなで考える。指導者参加型のトレーニングプランニングはおすすめだ!

▼ テーマから考えるトレーニングのセオリー

僕が育成アドバイザーをしている碧南FCではここ最近、指導実践の機会に面白い試みを行っている。

指導者の方からお題を僕がもらい、それをピッチ上で具体的なトレーニング例をみせて、実際に指導者の皆さんにプレーをしてもらい、ポイントはどこにあるのか、このオーガナイズだとどんな現象が出るのか、どういった選手からの反応が起こりうると考えられるのかというところを落とし込んでいくのだ。

指導者講習会における指導実践のテーマはどうしても一般化というか、ベーシックのところを取り扱うことになる。僕のメニューは基本的にどれも柔軟性があるものばかりだし、自分のチームに持ち帰って応用しやすい設定にはなっている。

でもチームごとに悩みも、課題も、特徴も違う。となるとトレーニングプランにしても応用編が求められるというわけだ。

加えて、指導スタッフみんなで集まって行うので、自分達の意見をそれぞれダイレクトに反映させることができるし、どうすれば自分が担当する学年にあった形に難易度や負荷を調整することができるのかを相談することもできる。

▼ ビルドアップからの展開

Q:GKやCBを使ったビルドアップからうまくパスを前に運ぶことができない。そこを改善するためのトレーニングはどうしたらいいでしょうか?

A:ビルドアップは何のためにするかをまず整理。

「自分達でボールを回しながら味方選手が相手ゴール方向へと意図的に攻撃をスタートする状況を作る」

「味方が前を向いてボールを持てたときに前線の選手がボールを受ける準備ができている」

よくあるミスはCBが前を向いてボールを運べる状況を作っているけど、前線の選手が準備不足で相手マークを受けていたり、あるいは一人フリーな選手はいるけど、そこへパスが出た後の展開がないというもの。

こうなるとパスを送ったところで相手のプレスの餌食になるのは目に見えている。パスを出さないのではなく、パスは出せない状況だ。

となると、味方選手がボールを出せる状況を認知し、そうなったときにどんな準備ができていなければならないかを整理することが求められる。

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