【キチの挑戦】シーズンが始まってもチーム分けがうまくいかない。いろいろ事情がある中で僕が探った折衷案とは?
▼ グラスルーツにはグラスルーツの大変さ
成人チームの指導者はクラブの戦績、選手のパフォーマンス、さらには首脳陣の意向や突然の心変わり、クラブの経営状況やファン・サポーターからの風当たりなど、いろんなことが影響して、突然の辞任や解任を余儀なくされることが少なくない。
プロクラブやそれに準ずるところではやっぱりそうしたことが起こりやすい。明確なプランやコンセプトを持ってるクラブならともかく、行き当たりばったりに運営・経営をしていると、割を受けて責任を取らされるなんてことがメカニズムの一つになってしまっている。
余談ではあるが、かつてはCL強豪クラブの一つだったシャルケはどうしてしまったのか。昨季2部降格したあと、今季はすぐの1部再昇格を目標としていたはずが、現在17位で3部降格の危機にある。トーマス・ライス監督はすでに解任され、ただ監督交代の効果も今のところ見られない。
トップチームにおいてだけではなく、育成年代においてもびっくりするような理由でポジションを失うなんて話もあったりするし、僕自身も実体験がある。自分の力ではどうしようもできないパワーゲームに遭遇して、クラブを去る決断をした。
「サッカーを楽しむところからまた始めよう」とここ数年は息子がプレーするチームを中心に指導者を続けている。グラスルーツのサッカーとともに生きる仲間たちとの時間は、僕に間違いなくまた確かな活力をもたらしてくれている。
それこそ昨シーズンのホッホドルフU13はプレー面でも、コーチとの人間関係の面でも、子どもたちの成長の面でも、保護者との信頼関係の面でも(ちょっと苦戦したお父さんとのやり取りもあったけど)、とても実り多きシーズンだった。
今季もそんな充足感に満ちたシーズンになりますようにと願っているが、ただグラスルーツはグラスルーツで思いもよらぬことに巻き込まれることもある。
今回はそんな話だ。
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