中野吉之伴フッスバルラボ

【現地取材】《魔の最終節》がブンデスを襲う。ドルトムントは優勝するために、フライブルクはCLに出場するために何が足らなかったのか。

▼ 今季のブンデスを振り返る①

どんな国のリーグでも最終節は何かが起こりやすい。

「数字上は…」とか、「これまでの対戦成績では…」とか、「今のチームの調子だと…」とかでは全く予想もつかない展開になることが多々ある。

思い返せばフライブルクが最後に2部降格したシーズンもそうだった。14-15シーズンのことだ。なかなか勝ち点が思うように稼げないで苦しんでいたシーズンだったが、33節ではなんとバイエルンにホームで2-1勝利。それも89分に逆転ゴールを挙げ、それも86分に途中出場したニルス・ペーターセンがゴールを決めというこれ以上ない最高のシナリオでの勝利だった。

ここで手にした勝ち点3とともに順位を14位にあげたのだから、「これで残留はほぼ間違いない」と多くのファンが思っていたはずだ。

最終節では15位ハノーファーとの直接対決。引き分け以上で残留確定。負けたとしても16位シュツットガルト、17位ハンブルガーSVのどちらも勝たなければ、自動降格はないという本来だったら鉄板の状況。

なのに、だ。

ハンブルガーSVはホームでシャルケに2-0と快勝し、シュツットガルトもパーダーボルンにアウェイで2-1で勝利を挙げてそれぞれ勝ち点を積み重ねる。それでもフライブルクは自力で残留を決めるチャンスがあったのだ。

だが、ハノーファーに2-1で敗れてしまう。ちなみにこの日ハノーファーに先制ゴールをもたらしたのは清武弘嗣だった。悔しいくらいにきれいなゴールだった。

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