中野吉之伴フッスバルラボ

【現地取材】岡崎慎司の今を知りたくてシントトロイデンまで取材に行った。現地に行かなければわからないことはたくさんある

▼ 経費が自費だろうと現地へ足を運ぶ理由

取材は現地でし続けていたい。

そう思って僕はこの仕事をしている。

正直簡単なことではない。グラスルーツ指導者としての活動が自分の中心にあり、毎年2-3チームで監督、コーチをしている。週末にはそれぞれの試合があるから、毎週末どこかへ取材へ行くのはスケジュール的に難しい。《経費基本自分持ち》という予算的な問題もある。

でも、現場はいつだって刺激で満ち溢れている。

いろんなところでいろんな人が活躍している。もがいている。躍進している。苦心している。壁にぶつかったり、壁を乗り越えたりしている。その一つ一つの戦いに、生き様を感じたい。

いまや欧州の様々なところで、いろんな日本人がプレーをしているのはだれもが知っていること。

ドイツだけでも1部に10人(フランクフルト:長谷部誠/鎌田大地、シュツットガルト:遠藤航/伊藤洋輝/原口元気、シャルケ:吉田麻也/上月聡一郎、ボーフム:浅野琢磨、ボルシアMG:板倉滉、フライブルク/堂安律)。

2部には7人(デュッセルドルフ:田中碧/アペルカンプ真大/内野貴史、ビーレフェルト:奥川雅也、ハノーファー:室屋成、ブラウンシュバイク:遠藤渓太、マグデブルク:伊藤達哉)。

ブンデスリーガU23チームでプレーしている選手が5人(シュツットガルト:アンリ・シセ/岡田玲、マインツ:水多海斗、ボルシアMG:福田師王、バイエルン:福井太智)。加えて女子選手が1部に3人(バイエルン:熊谷紗季、ポツダム:京川舞、メッペン:平田舞)。

周囲のドイツ語圏の国を見渡すとスイスにグラスホッパーの川辺駿、瀬古歩夢、原輝騎、ローザンヌに鈴木冬一がいて、オーストリアではLASKリンツに中村敬斗、2部ザンクトペルテンに二田理央、グラーツァーAKには財前淳。

選手だけではない。

ザンクトペルテンSDのモラス雅樹、ザルツブルクU23アシスタントコーチの宮沢悠生、フライブルク女子アシスタントコーチ重村優輝、フランクフルト鍼灸師黒川考一、ザンクトパウリ・ホペイロ神原健太、ライプツィヒで育成指導者している荒岡 修帆、などなど。

グラスルーツを入れたらもっといる。ドイツでA級ライセンスまで取っている指導者だってそれなりにいる。ブンデスリーガ育成アカデミーで指導者している人だってけっこういる。現場で優れた仕事をしているスタッフの方たちがいる。

みんなすごい。いろんなところで自分の力で自分の場所をつかみ取った人たちだ。

行けるだけ行きたい。いろんな話が聞きたい。いろんなディスカッションをしていろんな学びをしたい。

ジャーナリストとしての好奇心だけではなく、常に現場に立っている指導者として、無数の《生きたヒント》が至る所にあると確信しているからこそ、僕は無理をしない範囲で、可能な限り現場へ足を運ぶようにしているのだ。

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