中野吉之伴フッスバルラボ

【挑戦】練習でできていることが試合でできないのはなんで?意図のある取り組みを積み重ねていくことで、《確かな結果》を手繰り寄せられるようになる

▼ 意図のある取り組みの大切さ

正しい努力とというのは、《確かな結果》にも結びつく。ここでいう《結果》とは、どんなチームであっても、どんな選手であっても、努力を積み重ねたらどんな願いでもかなえらえるということではない。

「努力さえすればきっと全国大会に出れる」とか、「あきらめなかったらプロになれる」とかというのは簡単。そして、実際にそうした舞台に立ったことがある人やプロという世界までたどり着いた人は、間違いなくものすごい努力をしているのだろうし、あきらめることなんてないだろう。

でも、だからと言ってその主語が《誰でも》となるのは誇大表現だろう。それは夢物語過ぎる。夢を見るのは大事だけど、現実的な視点も必要だ。

かのデットマール・クラマーさんも言っていた。

大きすぎる夢や高すぎる目標は選手を成長させるどころか負担にしかならない、と。

プロの下部組織に入れたとしても、そこからトップチームへ昇格できるのは毎年1~2人だけ。誰も昇格できないこともある。そして昇格できたとしても、プロ契約を手にしたとしても、長年にわたってプロの世界で活躍できる選手となると一握り中の一握り。

だから欧州では、サッカーだけではなく、人間教育・職業研修というサポートを大事にしているし、その傾向は特にドイツ語圏で非常に強い。

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