中野吉之伴フッスバルラボ

【ゆきラボ】コロナ禍から以前の生活へだいぶ戻ったドイツ。知らぬ間に学年の区切りが変わっていた?!

こんにちは。フッスバルラボの管理人ゆきのがお届けするドイツの日常コラム「ゆきラボ」です。

三寒四温という言葉は、日本もここドイツも同じようで、急に冷え込んだり、ポカポカしたりする日を繰り返しながら3月が過ぎていきます。欧州でのパンデミックと大規模ロックダウンの始まりから、もうすぐ3年が経とうとしています。

3年前の3月の光景。平日の昼間、がらんとしたフライブルクの街

医者を受診するときと、人混みに行くときに自主的に着けているので、私のカバンにはいまでも1~2枚のマスクが入っています。実際、昨秋から冬、そしてまもなく春を迎えるこの時期、コロナにかかったという友人や知人の声は常に入れ替わり立ち代わり聞こえてきます。

2020年春以来、長いこと「ベルリナー・モーゲンポスト」のウェブサイトで最新の感染者数をチェックするのが日課だったのですが、最近はめっきり見なくなりました。ここで報告されている数字は医療機関や検査機関などで発覚した数字だけです。普通の風邪と同じように、発熱や喉の痛みがあってもいちいちコロナの検査は受けない、軽症ならそのまま普通に仕事に行く、つらければ休む、重症化しない限り医者は受診しない、という対応でOKということになっているので、これらの感染者数はここには入っていません。ましてや無症状で感染している人は、完全にスルーされているので、感染者の実数はここでは全然反映されていないはずです。

ドラッグストアや薬局では、今でも簡易検査キットが売られていますが、検査所は今はほとんどが閉鎖されており、逆にきちんと検査を受ける必要がある人が検査所探しに困る…という事態になっています。知人の職場は未だに非常に厳格なコロナ対策を続けており、
感染した場合や濃厚接触者になった場合、PCR検査で陰性がでるまで職場復帰ができません。検査所で「今どきそんな職場まだあるんですね」と言われたんだそうです。

検査キットは今でも家にストックしていますが、以前のようにちょっとでも喉に痛みがあったらテスト、悪寒がしたらテスト…ということはしなくなりました。濃厚接触者になったときには使っています

そんな中、子どもたちは淡々と日常を過ごしています。フライブルクの学校では、秋に新学期が始まり、12月~1月には定期試験が集中することが多く、子どもたちはテスト勉強に追われて忙しくなります。これをもとに2月上旬に前期の成績がつくので、進路選びに当たる学年は、成績をもとに進路を決めたり願書を出したりとそわそわする時期です。

でも、そうでない学年にとっては3月4月はいわば「普通」の時期。日本の年度末の風景に比べると、節目の季節という感慨もなく、テスト勉強からもしばし解放されて、だいぶゆったりしているように感じます。

一方で、我が家に直接関係がないだけで、実はちょっとびっくりするような変化もドイツの学校現場で起こっていました。後半はその話題をお届けします。

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