中野吉之伴フッスバルラボ

【ゆきラボ】春のカーニバル本番レポート

こんにちは!

先週からゆきラボでお伝えしている1週間のカーニバルも、今日「灰の水曜日」で一区切りです。「汚れた木曜日(みんながパーティーで浮かれて騒ぐ日)」「薔薇の月曜日(パレードが行われて一番華やかな日)」と続いて、最後は「灰の水曜日」。遊びまくって燃え尽きて、ファスナハトは終わります。

宴の後の残骸。こういう風景を見慣れているから、スポーツの試合やイベントの後にきれいにゴミを拾う日本人の行為がリスペクトされるわけです

学校や職場などでカーニバルを祝う場合は、この「汚れた木曜日」に仮装姿で通勤・通学したり、クラスごと・部署ごとにミニパーティーを開いたりすることが多いです。たまたまこの日、所用があって息子たちの学校に寄ったのですが、ちょうど休み時間だったため、校庭も廊下も着ぐるみの生徒あり、コスプレの生徒あり、奇抜なメイクや衣装を楽しむ生徒ありでカオス状態でした。仮装ではなく「変な恰好をする」という設定でもいいので、次男のクラスでは水着とビーチサンダルで登校した子もいたそうです。2月ですよ?

カーニバルのときに交わされる”Narri!” “Narro!”という挨拶は、日本語に訳してしまうと、どちらもバカとかアホとかマヌケとか、そういう身もふたもない意味になります。ドイツ人の友人に言わせると、こういう特別なときに本気でバカバカしいことができて、本気で楽しめることを良しとする気質が、ドイツ人のメンタルの中にはあるのだそうで、この日の学校はどれだけ変なこと、バカバカしいことができるかという大喜利状態になっていました。

フライブルクのパレード本番には行けなかったのですが、その前の週末に息子と買い物に出かけたところ、街の中はすでにファスナハトの雰囲気たっぷりでした。トラムが運休した通りの両脇には屋台が並び、仮装した人たちによるブラスバンドの演奏が行われたり、友達・家族と連れ立って食べ歩きを楽しむ人もたくさん。これがあるからドイツのハロウィンってそれほど盛り上がらないんだよね、という説があるのもうなずけます。仮装して浮かれて遊ぶイベントとしては、ドイツ人感覚ではこちらが本家なんですよね。

後半もドイツのファスナハトの話題を続けます。

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