中野吉之伴フッスバルラボ

【ゆきラボ】Sushiの次に浸透した日本食、Ramenの話

こんにちは!ドイツは先週の金曜日頃から急に気温が下がり、週末は山間部だけでなく市街地も雪になりました。今日12月12日月曜日の最高気温はマイナス1度。一日中氷点下です。火曜日明け方にかけてはマイナス9度まで冷え込むという予報も出ています。年が明けて1月や2月にぐっと気温が下がることは時々あるのですが、年内にここまで冷え込んだのは久しぶりかもしれません。寒い寒いドイツから、今日は熱々の食べ物の話をお届けします。

帰省したらとりあえずラーメンは食べたいよね……という海外在住日本人は多いです

日本のラーメンチェーン店が海外にも進出している、という話を耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。私がドイツに来たばかりの2000年代前半は、まだドイツで「ラーメン」の存在は全くメジャーではありませんでした。当時、ここで知り合った日本人が「パリに行ったときにラーメン屋に行った」と嬉しそうに話していたのを覚えています。パリでフレンチではなくラーメン。日本に住んでいる人からすると、なんでパリでわざわざ…と思うかもしれませんが、海外在住日本人にはすごくよく分かる感覚です。

もしかすると、デュッセルドルフに行けば当時ドイツでもすでにラーメン屋はあったのかもしれません。いずれにしてもフライブルクに住んでいる日本人にとっては、ラーメンは日本に帰ったときか、遠方の大都市に行ったときだけ食べられるもので、気軽に食べられるものではありませんでした。先ほどのパリのラーメン屋も、当時確かパリでまだ1軒か2軒しかなかったのではと思います。

日清のカップヌードルと焼きそば。ドイツでは他に味の素から出ている「OYAKATA Ramen」がメジャーです

インスタントラーメンも、以前はアジア食材専門の小さな食料品店に袋の「出前一丁」が1種類か2種類売られているだけでした。そこから時は流れて2022年現在、袋麺やカップ麺は、普通のスーパーマーケットで売られているくらいメジャーな食べ物になっています。ちなみに日清カップヌードルは「ロンドンで開催される日本フェス“London Masturi”に2名×5組をご招待!」というキャンペーンを展開しています。家の最寄りのスーパーで買い物していると、店内CMで何度も「ニッシンカップヌードル」という聞き慣れた名前が耳に飛び込んできて、どこの国で買い物してるんだろうという不思議な気持ちになります。

こちらは今年フライブルクにオープンしたアジア食材専門の大型スーパーマーケット。ドイツに来たばかりの頃からお世話になっていた、個人経営の小さなアジア食材店も引き続き応援したいところですが、なんといってもこちらは品揃えが抱負です。袋のインスタント麺だけでも、日本風、中国風、韓国風、ベトナム風にタイ風と、スマホのカメラに収まらないほど棚が広くて種類が多い。それなりに長くドイツに住んでいる身には隔世の感があります。

ちなみにカップ麺はカップ麺で、同じくらい広い棚があります。ドイツ全国の主要都市で展開するこのスーパーマーケット、フライブルク店ではレジを出たところに熱湯や電子レンジのサービスがあるので、カップ麺や冷凍の中華まんをその場ですぐ食べられます。こんな日本のコンビニみたいなお店がフライブルクにできる日が来るなんて。

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