中野吉之伴フッスバルラボ

【対談】数多くのプロ選手をスカウトした二宮博さんにインタビュー(前編)。実は守備も全力だった宇佐美貴史の少年時代

▼ 数多くのプロ選手をスカウトした二宮博さんにインタビュー(前編)

「中野さん、二宮博さんにインタビューをしてみたら?」

声の主は宇都宮徹壱さん。2005年に出会って以来、仕事でもプライベートでも本当にお世話になっている大先輩だ。当フッスバルラボのアドバイサーもしてもらっており、毎月とてもためになるアドバイスをいただいている。

W杯へ向けた企画についていろいろと話をしているときに出てきたのが、冒頭の提案。二宮さんというのはガンバ大阪の元育成アカデミー本部長であり、それ以前にはガンバのスカウトとして敏腕を振るった方だ。

二宮さんについて書かれた記事をチェックすると、それこそ《伝説のスカウト》という異名がすぐ目に飛び込んでくる。どの記事の内容もとても興味深い。

「体」「頭」「心」を見極める G大阪元スカウト 二宮博さん

それこそ、宇都宮さんも二宮さんのインタビューを行っている。こちらもとても面白いインタビュー記事なのでぜひ読んでいただきたい。

そんな凄腕スカウトとしての二宮さんへのインタビューには当然僕もとても興味がある。それに久しぶりに二宮さんと言葉を交わして、いろんな話を伺ってみたかった。

実は二宮さんとは以前何度か直接お会いしたことがあったのだ。

あれは2012年だったと思う。

当時の僕は日刊スポーツの通信員としての仕事に加え、ワールドサッカーダイジェストやスポナビなどでの執筆の仕事も増えてきた時期だった。指導者としてはドイツサッカー協会A級ライセンスを獲得し、育成に定評があるブンデスリーガクラブSCフライブルクのU15で研修を受けるチャンスがあり、そして元ブンデスリーガクラブのフライブルガーFCでU16監督をしたりと、新たなステージでのチャレンジで充実した生活を送っていた。

でも、ある日妻にこんなことを言われた。

「私たちは将来的に日本に帰るの?ドイツでやっていくの?」

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