中野吉之伴フッスバルラボ

【育成論】育成クラブとして絶対的な立ち位置を築いているSCフライブルク。継続性ってなんだ?

目次―――
▼継続性の大切さが《育成クラブ》たる要因
▼《魅力的に勝つために》がクラブのベース
▼選手成長のきっかけを知っているかが重要
▼選手との確固たる信頼関係が未来を築く

▼継続性の大切さが最たる要因

「SCフライブルクが《ドイツ屈指の育成クラブ》と呼ばれる所以は?」と問われたら、「《継続性の大切さ》がその最たる要因の一つ」と答える人がほとんどだろう。

継続性を体現しているのがクリスティアン・シュトライヒ監督だ。選手として数シーズン、フライブルクでプレーしたあと、1995年に下部組織のコーチに就任。08年にU19ブンデスリーガ優勝、さらに06年、09年、11年にはU19ドイツカップ優勝に導いている。

予算的にも規模的にもまだまだドイツでは小規模クラブだった当時にこれだけの成績を残し、なおかつ数多くの選手にトップチームへの扉を開けさせるというのは、群を抜いた指導力を持っていることの何よりの証。

11年12月29日、不振に陥っていたクラブはオリバー・ゾルク監督を解任し、シュトライヒをトップチーム監督に抜擢。一時は絶望的とさえ思われていた状況から、見事に1部残留へと導いた。

12‐13シーズンには5位でフィニッシュし、クラブ史上はじめてとなるヨーロッパリーグ出場権を獲得。ファンは熱狂したが、他クラブからマックス・クルーゼ、ダニエル・カリジュリ、ヤン・ローゼンタールら主力選手を根こそぎ買い取られてしまい、一気にチーム力は低下。

加えて3つの公式戦を戦わなければならない過密日程に苦しんだものの、かろうじて14位で1部残留を果たすことができた。ただ14-15シーズンにはチームの立て直しに失敗し、最終節で2部降格が決まってしまった。またしても主力が大量離脱。

だが、ここからが育成クラブの本領発揮だった。若手選手を中心にチーム作りをリスタートし、翌シーズンに見事2部優勝で1年での1部復帰に成功。

好成績を残すと目立った選手は買い取られて、若手選手の成長を促しながら継続的にチームを作り直し続けなければならないという高難度ミッションの連続をフライブルクは見事にクリアしきている。

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