中野吉之伴フッスバルラボ

【ゆきラボ】コロナにかかってしまった話と市民権テストの話

こんにちは!毎週水曜日更新のドイツの日常コラム「ゆきラボ」です。

突然ですが、私、先週コロナウィルスに感染してしまいました。症状はほとんどありません。少し喉がいがらっぽい感じがして、時々軽い咳が出る程度です。このところ私の住んでいる地域では連日好天が続いていて、空気がとても乾燥しているので、抗原検査を受ける機会がなければたぶん「乾燥のせいかな」と思う程度で済ませていたと思います。

ドイツではコロナ感染対策の様々な規制が次々解除されている真っ最中。学校でもイースター休暇明けから定期的な抗原検査を実施しなくなり、検査が必要な場面はかなり少なくなりました。ただ、検査機関はピーク時よりかなり減ってきてはいますが、まだあちこちで営業しています。薬局などでも抗原検査キットが簡単に購入できる状況です。検査義務がなくなった後も、会食するときや、高齢の人と会うときなどには、私は週に1~2回くらいのペースで習慣的に無料検査所を利用していました。

安心材料的な意味合いが大きかったので、無症状にもかかわらず陽性の通知が来てしまったときには、心の準備ができておらず、かなり混乱しました。コロナ禍の始まりから今まで、自分自身も家族も、何度も発熱や咳など「これはコロナなのでは」と思える症状を経験しています。その時の検査では陰性が出続けていたのに、自覚症状のないタイミングで受けた今回の検査で陽性反応が出てしまったのは、不意打ちをくらったような気分でした。

Berliner Morgenpostより。前日(5月3日)の新規感染者は106631人。グラフを見ると年明けからのオミクロンの拡大が凄まじかったのがわかります

現在でもドイツ国内では一日数万人から10万人ほどの新規感染者が出続けています。一方で、マスク着用が義務付けられている場所は減っていて、今マスクが必要なのは公共の交通機関や医療機関、高齢者介護施設の中などごく一部。私自身は、仕事先でも、買い物中でも、屋内ではマスクを着け続けていましたが、それなりに近い距離でマスクをしていない人と接触することは何度かあったので、振り返ればどこで市中感染していてもおかしくない状況でした。

もしこの検査でひっかからなければ、症状のないままいろんな人と接触し続けてしまっていたので、結果、感染の連鎖を私のところで止められたのは良かったんだろうな、と思っています。それにしても、実際に自分がコロナ当事者になってしまったのはなかなかの衝撃でした。

私以外の家族は全員今のところ陰性なので、家の中でもマスクを着用し、極力距離を取って別室で過ごし、共同で使う部分はこまめに消毒して自宅内隔離生活を送っています。今のドイツのルールでは、大まかに説明すると

予防接種済の濃厚接触者は、抗原検査を受けて陰性で自覚症状がなければ通常の生活OK
予防接種を受けていない濃厚接触者は5日間は自宅待機、5日目に抗原検査を受けて陰性で自覚症状がなければ通常の生活OK

ということになっています。本当はもっと細かくいろいろな条件があるのですが、全ては説明しきれないので、あくまでざっくりの範囲です。

夫と長男は接種済みなので、登校したり仕事で外出する機会のあるときにその都度抗原検査を受けてもらい、陰性を確認しながら普通に生活してもらいました。接種がまだだった次男は数日学校を休み、サッカーの練習や試合も欠席させるなど不便な思いをさせてしまいましたが、陰性のまま自宅待機期間を乗り切って、学校に戻っています。私は最初に陽性の判定が出たのが木曜日の午後だったので、丸7日間待って水曜の午後に抗原検査を受け、陰性なら通常の生活に戻ることができます。

私は、もともとコロナ前から在宅ワークと外での仕事と、勤務場所は半々くらいだったので、自宅待機解除までは家で粛々と仕事をしながら、来週に迫った市民権テストの対策を日々進めています。コラム後半では、実際の出題例をご紹介します。

(残り 2074文字/全文: 3698文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

1 2
« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ