中野吉之伴フッスバルラボ

【ゆきラボ】べルリンでは「ベルリーナー」と呼ばない、ベルリーナーの話

こんにちは!今週から来週にかけてはドイツのカーニバルの時期です。ドイツ語ではファスナハト、ファッシングなどと呼ばれるこのお祭り。昨年のこの時期にも一度ご紹介しているので、ご興味のある方はそちらもお読みください。

【ゆきラボ】本当だったら今頃ドイツは大騒ぎ。カーニバルの話

1週間ほどかけて行われるカーニバルのハイライトは、華やかに仮装した人々が街を練り歩くパレードです。パレードの主役は地域や職場ごとに結成される「ナーレンツンフト」という団体のみなさん。日本にも、伝統的なお祭りやお囃子などの保存会がありますが、同じような役割を果たしています。ナーレンツンフトごとに受け継がれている衣装や歌や振付が決まっていて、年間を通じてダンスや音楽の練習、後進のスカウトや育成、衣装や小道具のメンテナンス、広報活動や資金集めなどを行っています。

残念ながら2022年のパレードは、コロナの各種規制の緩和が決まるずっと前から中止が決まっています。バーデン・ヴュルテンベルク州では、規制緩和にともなって州知事本人が「カーニバルの熱烈なファンとしては、今年の開催に期待したいところだが」と言及して話題になりましたましたが、さすがに開催まで1か月もないタイミングでの規制緩和では到底準備が間に合いません。それに、オミクロン株による感染はピークを過ぎたと一応言われてはいますが、まだ1日10万人以上の新規感染者が出続けている状態です。パレードのときは街の中心街がぎちぎちに混雑するので、この規模のイベントを公道で開催することは、今年はやはり見送られることになりました。

いっぽう、学校や幼稚園・保育園、町内会などが行う小規模のカーニバルや関連イベントは、人数制限や感染対策を行った上で開催が許可されています。また、お隣スイスでは一足早く、2年ぶりにカーニバルのパレードが復活するとのこと。ドイツも来年にはこのパレードの風景が戻ってくることを期待しています。

さて、このカーニバルの時期にドイツで欠かせないスイーツがあります。それが「ベルリーナー・プファンクーヘン」略して「ベルリーナー」と呼ばれる甘い菓子パンです。糖質も脂質も罪悪感も多めのスイーツですが、どんなものか見ていきましょう。

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