【キチの挑戦】U12で初の対外試合。サッカーができる喜びをみんなで感じあった。そしてひょんなことから3チームに関わることに?!
▼ 対外試合ができる喜び
6月半ばからフライブルガーFC U12チームが本格始動。ドイツ国内で新型コロナウィルスの新規感染者数がだいぶ落ち着いてきて、ワクチン接種者数も増えてきたことで、スポーツの活動範囲がだいぶ広がってきた。
それまでは簡易抗体検査で陰性証明を持ってこないとトレーニングにも参加できなかったりしていたが、10万人ごと1週間の新規感染者数が35人以下だと証明なしで問題なく活動ができるようになった。
半面ごとに1チームだけがトレーニングという状態たったために各チームのトレーニング頻度は週に2回90分ずつだったわけだが、半面で2チームが同時にトレーニングしてもOKになったことで、トレーニング頻度も通常通りに。
U12は火、水、金の週3回で90分ずつ。さらに週末の対外試合も許可されたことで、スケジュールが一気に動き出す。うれしい悲鳴だ。
せきを切ったように、いろんなチームから問い合わせがくる。みんなこの日を待ち望んでいたのだ。すぐに7月夏休みに入るまでの日程が埋まっていく。
子供たちにとっては実に8カ月ぶりの対外試合だ。ユニフォームを着て、試合前にアップをして、スタメン発表を聞いて、ポジションを確認して、グラウンドに入場して、気合いの言葉をかけあって。
保護者に聞くとどの子も興奮してしょうがなかったという。前の日から落ち着かなくて、当日も試合開始まで何時間もあるのに、「まだいかない?」「そろそろ出発じゃない?」って気もそぞろ。
そりゃそうだよ。試合ができる、ただそれだけで最高だよね。
新チームになって初めての対外試合。新しい監督、新しい仲間。加えて僕らは公式戦でU13リーグ2部でプレーするため、テストマッチでも年上チームとの試合をたくさん組んである。フィジカル勝負では不利な相手にどんなプレーをしたらいいのか。どれも簡単なことではない。
試合には負けた。3対6で負けた。途中3対4に追い上げて、4対4にできそうなチャンスもあったけど決めきれず、終盤相手のパワーとスピードを前に2失点を喫した。
試合に負けたら悔しい。思ったようなプレーができなかったら自分に腹が立つ。
でもさ、そんな感情を持てるのもサッカーで試合ができるからなんだよ。
練習中から仲間内で文句を言い合うことも多いし、「あいつのこと気に食わない!」って思ったりみたいないざこざはあるし、気持ちの切り替えがうまくいないこともまだまだ多いけど、試合となったら僕らはチームとして支えあって、声を掛け合って、仲間のミスをかばいあってプレーすることができている。
それが観れたのが僕にとって一番大きかった。
ああ、このチームはきっと強くなるし、この子たちはきっと成長していけるって実感できたんだ。
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