中野吉之伴フッスバルラボ

【質問】ドイツの子どもが通う自転車教習、教習期間は何日間あるのでしょうか?

こんにちは!編集・管理担当のゆきのです。毎週水曜日に担当させていただいている私の無料コラム宛に、読者の方から次のような質問をいただきました。ありがとうございます!

ゆきのさんの記事で、質問です。 ドイツの自転車教習の素晴らしさを知りました。 一つお聞きしたいことがあります。 この教習期間は何日間あるのでしょうか。 とてもいいことだと思いますし、私も参考にしたいと思います。

8月のはじめにかいた下のコラムで、ドイツでは多くの自治体が小学生に自転車教習を実施していること、またドイツの生活には多少の地域差はあれど自転車がとても深く密着していることをご紹介しました。そのコラムに対してのご質問です。

【コラム】フライブルクの子どもは自転車教習所に通う。子どもの自立と自転車の関係。

フライブルクの場合、すべての公立小学校の生徒が小4のときに週1回、90分程度の教習を4回受けます。ドイツの小学校は4年生までで、5年生から進学に合わせて行動範囲が広がる子どもが多いので、このタイミングになっています。学校と教習所の間はバスで送迎してもらい、生徒は自分のヘルメットを持って教習所へ。教習所にはメンテナンス済みの自転車が生徒の人数分用意されています。そうそう、ドイツでは自転車のヘルメット着用率がとても高いことも書き添えておきます。義務ではありませんが、特に子どもや子どものお手本となるべき大人は、近所へのちょっとした外出でもほぼ必ずヘルメットをかぶって自転車に乗ります。

生徒6~7人のグループにつき講師一人で、講師は学校の担任か交通課の警察官が担当します。毎回、前半が座学、後半が実技で、実際の公道を模した教習所内のコースを走り、時には自転車で走りながらのミニゲームや、教習所内を自由に走り回ってよいフリータイムもあるそうです。

最終日には、教習所内のコースを使った実技試験と、学校の教室に戻っての筆記試験が実施されます。長男いわく「普通に真面目にやってればちゃんと受かる」「でも毎年実技のときにふざけて走って怒られて免許がもらえない子もいる」のだそうです……。

コラム本文でもご紹介したように自転車免許の取得は、決して道路交通法上の義務ではありません。免許のない私も普通に乗って生活していますが、工事現場などで見慣れない標識や迂回路の指示に遭遇したり、通常の自転車専用レーンが走行できなくなっているような場所では、走り方を知っている長男が一緒にいて「ママ、ここは車の信号に従って」「ここは右側にある自転車の信号に合わせて止まって」と指示してくれるととても心強いです。

また、次男の通う小学校では「自転車免許を取得した生徒は、大人の付き添いなしで自転車で登校してよい」「自転車免許を取得した生徒は、年少の生徒の付き添いとして自転車で登校してよい」という規則があります。自転車教習を取得できたかどうかを、子どもだけで自転車で遠出しても良いかどうかの目安にしている家庭も少なくありません。次のサッカーの試合、チームメイト同士で自転車で行っていい?少し遠方に住んでいる友達の家まで自転車で遊びに行っていい?と聞かれたとき、自転車教習で一通りルールを学んだ子どもになら、親もある程度安心してOKを出せますから。

質問者様のご参考になれば幸いです。また、中野吉之伴の記事だけでなく、私・ゆきののコラムにも、ドイツでの日常生活や子育てについての質問などお寄せいただければ回答いたしますので、お気軽にご連絡ください。

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