中野吉之伴フッスバルラボ

監督なしで指導者3人体制となった今季のフライブルガーFC U13。どのような役割分担でこの刺激的な挑戦に臨むべきだろうか?

▼ 指導者の指導者としての挑戦 Vol.8

新型コロナウィルス拡大抑制のために中断、そして最終的には中止に終わることが決まった昨シーズン。今でも気持ち的にすっきりはしていないし、いろんなことを置き忘れてきた気がする。状況が状況だけに、どうしようもないことはわかっている。後ろ髪を引かれる思いも残されている。それでも、僕らは前を向いて進んでいく。その道がまたどこかで交わり、笑い合える日がくることを信じて。

6月の第2週から新チームとして指導しているフライブルガーFCのU13。昨シーズン僕の隣でアシスタントコーチを務めてくれたマヌは、本来9月からスペインの大学へ1年間留学をする予定だったが、このコロナの影響でまだどうなるか先行きの見通しが立たない状態という。秋学期はたぶんまだ厳しいだろう。春学期の時期には大丈夫になっているかもしれない。それまでの間、うちのU14、U15でテクニックコーチとして席を置いておくことになった。そういう柔軟な関わり方ができるというのはなんかいい。

僕の方はクラブサイドからは今季に向けていくつかのポジションでオファーをもらっていた。昨季見ていたU13メンバーと一緒にU14で監督かコーチ、あるいはU16やU17で?という話でお互いに話し合いをしていた。コロナの影響で半分ほどしかシーズンは消化できなかったわけだから、これまでのメンバーと一緒に翌シーズン頑張ろうというのすごく楽しそうだし、いいなぁと思ったけど、久しぶりにU13で9人制サッカーをやって1シーズンでまた別の学年というのはやっぱりなんか違うかなという気持ちが強かった。

年上の学年の監督をするからステータスが上がるなんてことはない。U19の監督が必ずしもU10の監督より優れているというわけでもない。

自分が指導者としてどういう形だとまた学び多きシーズンを過ごすことができるのかというのを考えた時に、また別のコーチ陣とともに、U13をやってみるのが一番いいなと思ったというわけだ。

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