中野吉之伴フッスバルラボ

アーカイブ:お父さんコーチ向け指導指針

このアーカイブでは、お父さんコーチ、あるいは学生コーチとして指導現場における経験がまだそこまでではない方に特に読んでもらいたい記事を集めてみた。

▼ インタビュー

池上「私の考え方でいくと、他の国のどこを見ても、やっぱりドイツのような仕組みはてなくて」(19年4月22日)

親交ある日本における育成界第一人者の池上正さんとのインタビュー第1弾

池上「せっかく私がやるので、『京都独自のね、ライセンスにしませんか』と。10回コースで、最後ちゃんと指導実践もやってもらってというものを考えているんですよ」

中野「京都府エリートキッズ指導者ライセンスという感じですね。いいですね、それ」

池上「それを取った指導者の方が周辺チームのU10の子対象に、少しずつ全員参加できるように毎回代えながらやってもらえたらいいなと。そうすることでU10のトレーニングとか考え方とかが浸透して整理されていく。

そういうコーチを増やしましょう。そういうのがプロジェクトの狙いですね。みんなずっと同じことをしているので、いや、それだとよくならないでしょ。よくするためになんかしましょうよ」

池上「でも、例えばリバープールを見ると、SBとボランチとワイドアタッカーというトライアングルで局面を見ている」(19年4月26日)

インタビュー記事第2弾。

中野「日本の子無理してません? 試合の時」

池上「まあまあね、本当にね。だって、無理するように教えているもの(笑)。この間、ミゲル・ロドリゴと話をしていて、彼のトレーニングでこんなことがあったんだ。ボールをキープするんだけど、止まらないで動きなさいってミゲルは言うんだ。

でも、日本は『耐える』というトレーニングになっちゃうから、みんなそこで止まってしまう。そこでふっと逃げたらもっといいところに運ぶことができるのにね。耐えさすようなトレーニングになっているから仕方がないね」

池上「サッカーの幹の部分ってヨーロッパだとみんな同じ。子どもたちの入り口ってその幹だから、みんな違わない」(19年4月29日)

インタビュー記事第3弾。

池上「オシムさんがやったときも、選手たちがやっぱり『頭が痛い』と。日本人がどれだけそういうことをしてないか。ミゲルがいい言葉を言ってたけど、『2秒先に何が起こるかを考えながらやろう』と。それはおもしろいなあと。なるほど、そういうことかと」

1.FCケルンの元育成部長を務めたクラウス・パプスト氏に話を聞いた(19年3月25日)

ブンデスリーガクラブの『1.FCケルン』で育成部長を長く勤め、ケルン体育大学でも教壇に立ち、ケルンで最初のサッカースクールを設立したクラウス・パプスト氏とのディスカッションを紹介したい。

パプスト「キチ、私も何度も日本に行ったことがあるからそうした話はよく聞くよ。みんなプロ選手になろうと、みんなをプロ選手にしようとでも思っているかのようだな。でも、子どもたちがなんでサッカーをしに来ているのかを忘れてはダメではないかな?」

クラウス・パプスト「僕らがまず重要視しているのは常識ある子を育てること」(19年3月29日)

クラウスとのインタビュー記事第2弾。

パプスト「その通りだね。僕がいつも思っているのは、勝つために最終的に必要なのは自分たちの長所だってことなんだ。短所を直すことも大事だし、ほったらかしにしておいてOKということはないよ。でも、短所を直すことが勝つことにつながるかというとそういうわけではない。相手を上回れる部分がなければ難しいからだ。だから、長所で短所を補えるようにならなければならないと思うんだ。

その事象から逃げることは賢くはない

ベルント・シュトゥーバーのサッカー指導の見解とは? 「子どもたちが練習に興味を示さない?指導者が提供するものがつまらないからだ」(17年12月8日)

ドイツ指導者育成第一人者のベルント・シュトゥーバー。僕の指導教官であるシュトゥーバーさんとのロングインタビューは著書「サッカー年代別トレーニングの教科書」の冒頭に掲載されているが、実はまだ載せきれなかったものがあるので、ここで紹介したいと思う。シュトゥーバーさんの人間観、サッカー観、人生観を感じ取っていただけたら幸いだ。

ドイツの教官が伝えた育成指導の本質。思春期の子どもたちにはどのような接し方がふさわしいのか。

子どもたちに対してどんなふうに接したらいいのか。子どもたちは何を考え、どんな指導者を求めているのか。20年以上お父さんコーチ向けインストラクターを務めてきたドイツ人教官の声を聞いてみよう。

▼ トレーニング理論

「お父さんコーチ向け指導者講習会に参加してみた。個人の成長差を考慮した指導が必要不可欠だ」

ドイツは育成改革で「できるだけみんなが多くのボールコンタクトをできるように練習のオーガナイズを考えよう」「4対4や5対5といった少人数制サッカーのほうがはいろんな意味で有効なんだ」というところを大事にしてきた。

今回はU13、U15のお父さんコーチ向け指導者講習会の様子をレポート!成長差が大きいこの年代ではどんなことに気をつけなきゃいけないのかを参加者と一緒に考えてみた。

お父さんコーチ向け指導実践で強調された点とは?「トレーニングとは教えられたとおりにやることが大事なのではない」(17年10月30日)

アップ、パス練習、シュート練習、ゲーム形式に関する指導実践に関する基本中の基本がまとめられた内容。すごく大事なことがいっぱい語られている。

スケジュールと一貫指導の関係性とは?選手のキャパシティを考慮する。指導者の枠にはめようとしてはいけない。

年間スケジュールを立てるにはどうしたらいいのか?何に気をつけたらいいのか?技術、戦術、フィジカル、メンタル、認知それぞれの考慮点についてをまとめてある。

▼ 指導者論

インテリジェンスのある選手とは? 年代別指導とは? ドイツで行われる「今」の育成からそれぞれのテーマを再考する(18年3月6日)

(1)「子どもがどんな大人になることが望ましいのか」という視点の持ち方
(2)「そのために育成における年代別の適切な環境とは何なのか」という整理の仕方
(3)「その中で子どもはどのように育つべきか」という関わり方
(4)「指導者に求められるものは何なのか」という取り組み方

2016年に出版した著書「世界王者ドイツに学ぶサッカー年代別トレーニングの教科書」でも提示させてもらったが、もう一歩踏み込んだ内容を求める声が多かった。そこで、その辺りをブラッシュアップして、よりわかりやすくまとめてみることにした。

池上正さんとの対話から考える育成現場に求められるものは?子どもでもわかる透明性と1+1を2以上にするために(18年2月28日)

日本サッカーに足らない選手間の関係性とは?小難しい戦術用語を使おうとする前に、まず押さえておかなければならない本質的な要素があるのではないだろうか?日本の育成現場で経験豊富な池上正さんとの対談から、指導現場で見失ってはならない点について話し合ったので、ぜひ読んでいただきたい。

「ベルント・シュトゥーバー、ドイツ指導者育成の第一人者が語る指導の本質とは?」(17年12月4日)

僕の指導教官でもあり、ドイツ指導者育成第一人者のシュトゥーバーさん。どれだけ最新トレーニング理論が発達しても、「現場からの目線を失わない」ことを第一にすることの大切さをつねに訴えている。一握りのトップレベルだけで通用する理論のままでは広がっていかない。いかに現場レベルで活用できるものにするかが大事なのだ。

クラマーさんの教え。「指導者とはチームが苦しい時に開けるべきドアを示してくれる存在である」(17年12月25日)

ドイツでもレジェンド級の指導者とされる故デットマール・クラマーさん。その言葉からは現代にも通じる指導者としてのあり方を伝えてくれる。子供たちと向き合ううえで、指導者をする方、教育現場に携わらる方みんなに読んでいただきたい。

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