【質問】ドリブル縛りのチームってドイツにあるんですか?
▼ 読者の質問にお答えします!”日本風ドリブラー”ってなんだろう?
Q.Twitterで見て気になったことがあります。試合中のドリブル縛りについてドイツではどうかなと。日本だと、こういったチームは存在します。特に個人技重視やフットサルを掲げているところが多い印象ですね。
個人的な感想になるのですが、対戦すると正直非常にもどかしいし、イライラしてしまうこともあります。そんなんサッカーじゃないと思いながらも、リーグ戦に組み込まれているので拒否することもできない。小6にもなって、ボールに群がって団子状態でなんだこれは?と思ってしまいます。もしやるにしてもチームの練習でやるくらいにしてくれれば。
ぜひ、中野さんのお考えをお聞かせください。よろしくお願いします。
A.こんにちは。「ドリブルサッカーをどう思いますか?」というのは日本ならではの悩みであり、質問だと思う。
「ドリブル縛りで試合をする」
footballman.info/archives/1170
紹介してもらったブログの記事がこちらだ。内容を要約させてもらうと、こんな感じだろうか。
1.日本の少年サッカーでパス禁止!ドリブルだけで試合してこい!という縛りプレーがある。
2.どうやら強豪チームにありがちらしい。
3.筆者はもともと反対の立場だった。
4.理由は「サッカーはドリブルだけじゃないでしょ」
5.相手チームに失礼
6.ただ最近パス禁止の縛りにした方がいいこともあるのかなと思うようにもなった。
7.子どもが「パス禁止だとドリブルを堂々とできる。そうじゃないとドリブルして取られるとコーチに怒られる」
8.失敗するとコーチに怒られるからと怖がってしまう子ども。
9.「ドリブルをしていいよ」という許可を与えるために縛りルールはありなのでは?
10.さらに踏み込んで、ドリブルをあまりしない子はドリブルのみで、ドリブルばっかの子は逆にツータッチの縛りをつけたら、お互いメリットがあるのでは?
11.でもこれも指導者が一人一人の性格やプレースタイルを大事にしないとできない。
多くの部分で共感する。特に5の相手チームに失礼という答えだけで、十分な説得力がある。独りよがりな欲求をこちらにまで要求するな、だ。私は過去一度も「ドリブルだけで」「パスだけで」というふうに、使う技術を制限したりしたことはない。それは試合だけではなく、練習においてもだ。理由は非常に簡単で、私も、子どもたちもサッカーがしたいからだ。
「ドリブルだってサッカーだ」
そう主張する人もいる。その通りだ。サッカーの中でドリブル突破は非常に魅力的で、効果的な武器でもある。でも、ドリブルだけを取り上げるのって、個人的にはとてももったいない感覚だなぁと思うのだ。ドリブルに限らなくてもいい。パスだろうがシュートだろうが、それだけでは機能しないのだから。
サッカーって個人スポーツではない。個々がグループとなり、そしてチームとなることで、よりそれぞれの力を発揮しやすくなり、そうした雰囲気の中でプレーができることで、喜びも憤りも、悲しみも素晴らしさも共有できることが素敵なんだと思う。つながり合いが生まれることで、それぞれの力を何倍にも引き出し合うことができる。
自分一人だけが満足して、ほかの子が楽しめないんだったら、それはあまりに寂しい風景ではないだろうか。上手い子にボールを集めて、その子の活躍で勝利する。試合に勝ったらうれしさはあるだろう。でも、ほとんど試合に絡めないまま終わって、心から満足できるだろうか。私だったらできない。
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