判定のあら探しよりも、それでも戦い抜いた選手を認めてあげてほしい
ドイツで15年以上サッカー指導者として、またジャーナリストとして活動する中野吉之伴。昨年2月に突然「SGアウゲン・バイラータール」のU15監督を解任された。新たな指導先を「どこにしようか?」と考えていた矢先、息子が所属する「SVホッホドルフ」からオファーが舞い込んだ。さらに元プロクラブの古巣フライブルガーFCからもオファーを受ける。そこから最終的に決断したのは、2つのクラブで異なるカテゴリーの指導を行うことだった。この不定期連載は、息子が所属する「SVホッホドルフ」のU9でアシスタントコーチとして感じた日常を書き綴る「子育て奮闘」である。
文・写真=中野 吉之伴
▼3月下旬からいよいよリーグ戦が始まった。
試合時間が、5人制は1試合10分でのワンデー総当たり戦だったのが、ハーフコートでの7人制は25分ハーフになった。これまでは試合開始直前まで遊んでいても特に問題なかったのが、控室でミーティングをして、みんなでアップをする。試合開始直前にはみんなでピッチに入場し、試合は審判がつくようになった。
初めてのことばかりでわからないことも多いのに、彼らはそのすべての新鮮さをどんどん取り込む。試合の中でも驚くほど成長する。監督の指示を聞き、状況を自分なりに整理して、少しずついいプレーとダメなプレーの線引きを行いながら、サッカーをしていく。がむしゃらにやっているだけではダメだけど、がむしゃらさをなくしてはいけない。そのあたりのバランスをちょっとずつ身につけていくのが大切だ。
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