中野吉之伴フッスバルラボ

U9・11・13で守備のやり方を段階的に使い分けられるように戦術的コンセプトを持って指導することが必要だ

▼「守備組織を整える」ことから一歩踏み込みたい。

具体的には、守備組織を整えてから「どのようにボールにアプローチ」して、「どのようにボールを奪いやすい状況を作るか」についてである。日本でもよく使われるようになった「スライド」は直訳すれば「滑らせる」という意味だが、ここでは次のような解釈としたい。

【スライド】
ボールの動きに対して味方全員で守備位置をズラして対応する

そして今回は、スライドをしながらマンマークディフェンスとゾーンディフェンスを併用して守ること、相手チームとの力差がそこまで大きくないことを前提条件として話を進めていく。

5月特集「初心者コーチのためのサッカー分析講座」vol.1でも説明したが、ビルドアップの定義は「ボールを回しながら味方が最適なポジショニングをとり、狙い通りの攻撃を仕掛けるための時間とチーム全体の土台を作り出す」ことだ。それならば、逆に守備側から見れば「最適なポジショニングとタイミングでパスを展開させないこと」が目的になる。

では、相手の守備から出されて困るパスとは何だろうか?

・FWが単独で抜け出せるロングパス
・FWや攻撃的MFへのクサビのパス
・ボランチが前を向ける状況のパス

大きな選択肢はこの3つであり、つまりは「自分たちの背中を取られるパス」のことだ。ようするに、そうさせないためにはその対処を知っておかなければならない。

1.ボールを持っている選手に寄せ、精度のある縦パスを出させない
不用意に飛び込んで交わされると味方を苦しめることになるので、コントロールされたアグレッシブさで守備をする。その際狙いをもってパスコースを消しながら当たることが大切だ。

2.FWへ、そしてボランチやインサイドハーフへのパスコースを消す
ボールの位置からFWへのパスが出せないような位置取りを取るのが第一段階。そこからボランチやインサイドハーフへのパスを警戒しながら微調整する。最初に取った守備位置に立ち止まっているだけだと、ただのアリバイ守備になるので気をつけないといけない。終始後ろの守備陣形を確認しながらポジショニングを修正する。

3.守備ラインは常にロングボールを警戒する
蹴りそうな状況を予見して、速やかにDFラインを下げられるように、GKは飛び出せるように準備しておく。

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