【連載】鹿児島ユナイテッドFC 徳重代表インタビューSEASON3「新サッカースタジアムを超満員で沸かす未来へ」
鹿児島ユナイテッドFC 徳重剛代表インタビュー
3回に渡って連載でお届けしてきました。今回はいよいよ最終回。
「新サッカースタジアムを超満員で沸かす未来へ」
―念願の練習会場ナンワエナジーユニータ(鹿児島ユナイテッドFCトレーニングセンター)ができました。練習環境はどのように改善しましたか。
「練習会場についてはチーム設立時からの課題でした。これまでは、鹿児島市の鹿児島ふれあいスポーツランドや県立サッカー・ラグビー場、かごしま健康の森公園などを空いている日時に合わせて使っている状態でした。空いていなければ市外まで足を運んだり、走るだけのトレーニングだけだったりする日もありました。監督から個別メニューを与えられても、どこで練習したらいいの…という状況でした。満足なトレーニングができない環境だったわけです。
整った練習会場ができ、選手が本気で頑張れる環境になりました。納得できるまで自主練習や全体練習に集中できます。そして技術の習得やレベルアップにつながります」
―サッカースタジアムについての思いをお聞かせください。
「まず、白波スタジアム(県立陸上競技場)は観客席にほとんど屋根がありません。そのため雨天時は観客数がぐっと半減します。アウェーの観客を迎える環境としても厳しいです。全天候型のスタジアムが整備されれば、もっと気楽にスタジアムに来場でき、地元のプロスポーツの普及と子どもたちの夢が広がります。また、アウェーのファンやサポーターを多く迎え、人の流れを作ることで経済効果も期待できます。
そして、白波スタジアムは陸上などの他競技でも使いますが、他競技の方々もサッカーがあると、使える日時が限られるのが現状です。新スタジアムが新たにできることは、他競技にとってもメリットが大きいと考えます」
―鹿児島のサッカーの未来は、どのようになっているでしょうか。
「鹿児島の子どもたちはプロになる機会が少ないと感じています。練習会場のナンワエナジーユニータは県サッカー協会とも連携し、大会等で利用しています。今後は部活動や少年団などでも使ってもらい、子どもたちのレベルアップや才能の発掘につながる施設にする予定です。
そうして成長した子どもたちがプロになり、地元のJリーグチームに入って、超満員の新しいサッカースタジアムでプレーし、ビッグクラブや世界のクラブへ羽ばたいて行く―。そんな未来にしたいですね。そして『鹿児島の人は週末になると当たり前のようにサッカー観戦に行く』というような、鹿児島で暮らす人たちの生活の一部になれたら。夢の実現のために、これからも強化と普及に努めていきます」
(聞き手・文 鶴ヶ岡ますみ)