Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~

【ニュース】浦和のACL優勝について「世界の中でJリーグのクラブがどう活躍するのか表現する上でもすごく大きな優勝だったと思います(野々村チェアマン)」

5月30日、Jリーグの2023年度第5回の理事会が行われ、理事会後記者会見が行われた。

写真=15日に行われた30周年イベントより

会見の冒頭野々村チェマンは次のように述べた。

○野々村芳和チェアマン
来月から明治安田生命ビルへ移転するので今日このビル(JFAハウス)でやる理事会が最後となります。

前回の理事会からここまでにあった事で最も大きな事の1つに、浦和レッズのAFCチャンピオンズリーグでの優勝がありました。
これは日本のサッカーとかJリーグも当然ですが、アジアでしっかりと勝って存在感を示す事ができた事が本当に良かったと思います。なおかつクラブワールドカップ(FCWC)がおそらく2025年から新しい大会方式に変わっていく中で、浦和レッズはこの優勝でアジアを代表したクラブの1つとして32チームで行われる大会に出場できます。数年後になりますが、世界の中でJリーグのクラブがどう活躍するのか表現する上でもすごく大きな優勝だったと思います。

ご承知おきの通り、最近AFCがシーズンを変えたという所が日本のサッカーに与える影響は非常に大きいです。その背景も皆さんご存じかと思いますが、以前であれば日本とか中国とか経済的なメリットがAFCにもあるので東アジアのスケジュールでシーズンを過ごしてきましたが、現状においてはサウジアラビアを中心に西側の影響力・発言力が大きくなってきています。それによってシーズンもヨーロッパと同じシーズンに変わりました。

またACLの事で言えば、浦和レッズが優勝した大会では外国籍枠は3(外国籍枠)+1(アジア枠)人でしたが、今秋に行われるACLからは5+1人になりますし、その次のシーズンからは外国籍はフリーになります。その中でJクラブがどうアジャストするのかというのは、クラブのみならずいろいろな事を考えていかないいけない難しい局面に立たされていると考えています。
そんな難しい局面の中で浦和レッズが勝ってくれた事は日本にとっては一つの光だと思います。今シーズンも日本のクラブが勝って、FCWCの25年の出場権を獲得していって欲しいなと強く思っています。

それから先月からの出来事で言えば、30周年記念マッチを2試合国立競技場で行い、各地域でもいろいろな取り組みを行いました。国立競技場で行った2試合ではどちらも5万6千人を超えるお客様に来ていただきました。関東エリアはプロモーションをやる上でいろいろと難しい部分がありますが、日本の人口の4割弱の4000万人以上の人がいて、そこの皆さんに対してのアプローチという意味では、この2試合もすごく学ぶのあった試合だったと思います。

今日の理事会で報告した事を3つお話したいと思います。

30周年イベントでのフォトセッションの様子

1つ目は、30周年記念の露出についてです。皆さんにもすごくご協力いただいて、広告換算価値で言えば7.8億円くらいの数字を出すことができました(※5/15に開催された「30周年記念イベント」における広告換算価値のみ)。近年ではそれほど数字を測っていなかったのですが、高い数字の露出ができました。

2つ目。30周年記念マッチの総括になります。いくつか記念マッチを含めて招待施策をやっています。開幕からここまでで大体14万8千人の方に新規でJリーグIDの会員になっていただいています。これも30周年を期にやっている取り組みとしては1つ成果が出ているのかなと思います。この数字をどう生かしていくのか、新しくお客さんを増やしていく、または少し離れてしまった人にアプローチする意味では、いい準備が今のところできていると思います。

最後になりますが、ローカル露出に向けた取り組みの現状を報告しました。これも以前からお伝えしているように、いろいろなサッカー番組をきっかけに、いろいろな露出が増えていて、露出の時間で言えば、日本全体のサッカー全体の露出は6.6倍になっていて、ここも広告換算価値で言えば昨年比の4.6倍くらいになっているので、引き続きこの数字をどうクラブがマネタイズできるのか、リーグとクラブが一緒にやっていきたいなと思います。
付け加えるとローカルでの試合放送も1.4倍くらいになっているので、今までよりはサッカーを身近に触れる機会は増えているのかなと感じています。

という事を本日の理事会でお伝えさせていただきました。

その他、本日Jリーグから決議事項・報告事項がリリースされています。

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