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【ニュース】東京Vへの懲罰決定について「監督任せにせずにそうした啓発や教育や指導を組織として行っていくことが極めて重要(村井チェアマン)」

2021年12月24日、JFAハウスにて、東京ヴェルディへの調査結果についてWEBでの記者会見が行われた。
会見には村井満Jリーグチェアマンの他、Jリーグ直轄統括本部コンプライアンス室長萩原和之氏が出席し、今回の制裁について説明をおこなった。

懲罰決定について(Jリーグ)

今回の調査について説明を行ったJリーグ直轄統括本部コンプライアンス室長萩原和之氏。

今回の調査結果について、萩原和之氏が調査の概要や懲罰の理由など説明を行った後、村井チェアマンは「昨日、私の方から東京Vの経営陣に制裁内容をお伝えさせていただきました。我々は今回の内容について、諮問委員会にお諮りした上で内容をお伝えしました。かねてから申し上げているように、Jリーグとしてはこうしたハラスメント行為については撲滅していく、絶対に許さない、今後行われないように再三にわたり注意をしてきたつもりですが、まだまだ我々の力不足もあり、こういったことが繰り返されていました」とコメント。

会見の中で、問題の本質について問われた村井チェアマンは「過去許されていたり、もしくは自分自身がそういった指導を受けていたり、時代が変化していることに意識が追い付かず悪意なくもしくは自覚なき行為、これが問題の本質だと思います」と指摘。「社会は変わってきていますし倫理観は時と共に変化していくものですので、監督任せにせずにそうした啓発や教育や指導を組織として行っていくことが極めて重要です」と強調。
また「我々には両罰規定という考え方があって、選手関係者に違反行為があった場合には、選手関係者といった本人だけではなくて、それを管理・監督するクラブに回避義務があるわけですが、そこが十分に図られておらず、現場任せになっていることがまだ見られる。現在事実調査している事案もありますが、再度意思伝達を徹底していきたいと思っています」と再発防止に努めていくとした。

※両罰規定とは(日本経済新聞より
法人に所属する役員や従業員らが、法人の業務に関連して違法な行為をした場合、個人だけでなく、法人も併せて罰せられる規定。法人が違法行為を防ぐために必要な注意を果たしたと立証できなければ、罪に問われる。

なお永井前監督への処分については「すでに辞任していることもあり、Jリーグの関係者ではないカテゴリーになりますので、我々の懲罰の範囲には及ばない(萩原氏)」こともあり、個人に対するJリーグとしての処分はないものの、今回のJリーグの報告書は東京Vの調査報告書と共に本日JFAに送付され、指導者資格を管轄する日本サッカー協会(JFA)において、後日審議されることとなる。

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