Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~

【ニュース】第45回新型コロナウイルス対策連絡会議を開催。2022年に向けてのJリーグの取り組みについて。①週2回のPCR検査から週2回の抗原定性検査に。 ②3回目のワクチン接種が確実に進むように接種環境をサポート ③安全計画等を策定し100%収容緩和を目指す。

12月13日(月)、JリーグとNPB合同の「第45回 新型コロナウイルス対策連絡会議」が行われ、会議後にWEB上で記者会見が行われた。

会見には感染症専門家の賀来満夫 座長(東北医科薬科大学医学部感染症学教室特任教授、東北大学名誉教授)、三鴨廣繁 氏(愛知医科大学大学院医学研究科臨床感染症学教授)、舘田一博 氏(東邦大学医学部微生物・感染症学講座教授)、NPB(日本プロ野球組織)斉藤惇コミッショナー、村井満Jリーグ チェアマンが出席した。

会見での出席者の主なコメント(抜粋)をお届けしています。


〇NPB 斉藤惇コミッショナー
今回で45回の会議となりますが、今年は今回で最後ということになります。NPBもJリーグも先生方のご指導のおかげで、無事に終えることができました。厚く御礼申し上げます。
今日は全アドバイザーの先生方にご参加いただきましたが、ご意見をいただいた後にNPB・JリーグNPB共に総括する報告を行いました。
NPBからは、クライマックスシリーズと日本シリーズにおけるお客様への対応、特にマスクとか声出しとかについてCo2の状況などを産総研さんに分析していただきましたので、その報告も一緒にさせていただきました。
本当に皆様方にもお世話になりました。ありがとうございました。来年は我々としては、入場数の制限の無い形で運営をしたいと思っています」


〇村井満Jリーグ チェアマン
「NPB様のご協力と専門家の先生方からご助言をいただき、Jリーグも公式戦を無事終えることができました。また6日にはJリーグアウォーズを行い、お客様をお迎えする形で公式行事を終えることができました。誠にありがとうございました。
Jリーグからバトンを渡す形で、現在JFA主管での天皇杯が行われております。自治体に安全計画を提出することで、制限なしでの試合運営を行っています。昨日準決勝を終えまして、埼玉スタジアムでは3万人超え、そして等々力陸上競技場では66%を超える来場者をお迎えして、従前の5000人or収容数の50%から一歩踏み込んだ形での年度末を迎えています。
来年に向けては、入場制限の無い形での運営を目指していきますが、昨日の試合でもNPB様と連携して培ってきたマスク着用・声を出さない応援スタイルがしっかり定着した感もあります。来年に向けてますますしっかり対応を進めていきたいと思います」


〇賀来満夫 座長
「私の方からは、現在の新型コロナウイルスの国内外の感染状況について説明させていただきました。日本国内では沈静化していますが、オミクロン株が出て来きたことで、感染性が少し高まっていたり中和抗体が効きにくくなっている可能性もあるということで、社会的にもブースター接種を進めていこうということになってきています。
またNPB・Jリーグから総括が示されました。非常にしっかりとマネジメントされている、日本は今沈静化されている、そしてNPB・Jリーグがモデルを示すような形で、観客と共に感染を防いでいこうということで努力されていることが非常にわかりました。問題点はまだまだありますが、少しずつ来年に向けて前向きに進んでいく方向性について議論させていただきました」


〇三鴨廣繁 氏
「日本は今状況が落ち着いています。オミクロン株も入ってきていますが大きなことにはなっていません。その中でのプロスポーツのイベントですが、今日今年の総括がNPB・Jリーグから示されました。観客数は去年の倍になっていますが、前に比べると2割程度かもしれませんが、1つの進歩が得られたと。NPBとJリーグがアマチュアも含めたスポーツ界をリードして、イベントのあり方を提示してきた成果が少しずつ表れてきています。その中で、オミクロン株という変異株が出てきています。確かに感染力が強いことはわかっていますが、対応についてはこれまでと変わりません。昨日サッカーの天皇杯ではフルに入れて試合が行われています。
TVを拝見していて思ったのは、皆さんが応援のルールやマスク着用とか必要最低限の対策を励行されていると。これは世界に誇るべきことだと改めて実感しています。この2年間、NPBとJリーグがスポーツ界を牽引してきたことは間違いないところなので、来年以降さらなる牽引力を発揮していただければと思いながら、今日の会議を拝聴していました」


〇舘田一博 氏
「(新型コロナウイルスについて)最初はよくわからない中で、どうすればいいのかいろいろと議論しながら中でスタートしましたが、この2年間で確実に、NPBJリーグ、選手スタッフ、フロント、そして各観客の皆さんも含めて、感染症に強い安全安心にスポーツを楽しむような仕組みが定着しつつあるなと感じています。非常に大きな前進ですし、今ご説明がありましたが、日本のスポーツ文化を守るというような中でスタートしましたが、しっかりと役目を果たしていると感じました。
来年はオミクロン株でどうなるかわかりませんが、これを発展させる形で、観客をできるだけ入れて、そして声を出さないマスクをする応援になるかもしれませんが、それでもしっかりと進めていかないといけないと、それが確実にできていると確認できた会でした」

※続いて、NPB・Jリーグよりこの一年新型コロナウイルス対策の取り組みについて、NPBとJリーグから説明が行われた。

●Jリーグ側からは、新型コロナウイルス対策室の鈴木淳氏が総括を行った。

要点は以下の通り。
・公式検査に加えて、オンサイト検査を4月20日から導入。6月からのワクチン接種を開始。
・スタジアムでの観戦拡大が確認されていない。


・公式検査は合計21回(68,225件)、陽性数は41件、0.06%
・オンサイト検査について、2142件のうち、99.9%がPCR検査の結果と一致。
・ワクチン接種の効果について
陽性者が61名発生、そのうちワクチン未接種者が42名。

・感染者数に占める割合として未接種者が多い(61人中42人が未接種)

・ワクチン接種済みでも感染事例あり(接種から14日経過後は4例)

・ワクチン・検査パッケージの技術実証の概要について
→行動変容については見られなかった

・2022年に向けて
ポイントは3つ。
①週2回のPCR検査から、週2回の抗原定性検査に(公式検査から自主検査へ移行)。
②ワクチン接種効果について、3回目接種が確実に進むように接種環境をサポート
③入場数緩和に向けて、安全計画等を策定し100%収容緩和を目指す。

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