Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~

「(制限の緩和は)ステップ・バイ・ステップですので、まずこの10月から政府のレギュレーション+αの部分を今回の(ワクチン接種)パッケージで少し乗せていく所を、しっかりと内外にご説明していくことを足元でやらなくてはいけない(村井チェアマン)」~2021年度第9回の理事会より(4)~

9月28日、Jリーグの2021年度第9回の理事会が行われ、理事会後WEB上で記者会見が行われた。

今回は記者会見での質疑応答をお届けしています。

(3)はこちら

~質疑応答~

Q:詳細はこれからだと思いますが、ワクチンシートを設けながらも運営を行っていく上での、クラブ側やリーグとしてどういう準備をしなければいけないのか考えていますか?

※画像は10月4日のものです

※村井チェアマンが回答
「まず、いくつか運営上、今まで行ってこなかった手続きが発生する可能性があります。
ワクチン接種履歴をどのように証明・確認するのかという作業であったり、陰性証明をどのような形で証明・確認するのか。当然今、デジタル化がなかなかか進まない状況で、本来であればスマートフォンで決済をしてスピーディに認証・確認できるものがあればいいのですが、現実にはお客様のお手元にはシールが貼られている原本をお持ちの方が現状です。リーグとクラブでワクチン接種のシールが貼られている原本だったり、具体的な定義と確認する手段、これを3密にならないように、もしくは待機列ができたりお客様に不都合をかけない形でスムーズに運用できるかが、1つのチャレンジになるかと思います。

当然今の段階では、ワクチン接種者と陰性証明者にはゾーンの中では区別しません。要は両方(ワクチン接種者と陰性証明者)の方が1つのシートにするイメージですが、そこと一般の方々とのゾーニングをどうするのか(に課題がある)。例えばトイレが一緒だったりする可能性もありますし、飲食などの導線をどう整理するのか、現実問題としては、クラブが対応を迫られたり、リーグとしての共通ノウハウを確立する必要性があると思います。その他にもいくつか現状我々のチームとしても課題を挙げながら、つぶしている作業をまさに進めている最中ですが、そういったことがメインになると思います」

Q:ルヴァンカップ決勝で実証検証をやることは、それを踏まえてリーグ戦につながるスケジュール感なのでしょうか?

※村井チェアマンが回答
「ルヴァンカップの前に、10月の通常のリーグ戦でリーグと合意したクラブがあれば、そうしたクラブでルヴァンカップ決勝のの前から検証を行っていくと思います。ルヴァンカップとリーグ戦、併せて10月に検証して総括を踏まえて、11月に臨んでいく形になろうかと思います」

Q:東京Vの件について。東京Vのコンプライアンス委員会の報告書をJリーグの方でご覧になった上で、Jリーグでの調査は必要が無いというお考えでよろしいのでしょうか?

コンプライアンス室長の萩原氏が回答
「一定程度の調査の担保されているんだろうなと認識しています。ただこの後、コンプライアンス室だけでは判断できないので、コンプライアンス関係の顧問弁護士ともに内容を精査しています。通常であれば懲罰にかけるかかけないか裁定委員会に諮問したりしますが、持っていくのか・持っていなないのか検討している最中です」

 

 

Q:ということは、問題ありの場合は当事者(永井秀樹・前監督)ライセンスなど(に関わってくると思いますが、裁定委員会に持っていく前の段階になるということになるのでしょうか?。

※萩原氏が回答
裁定委員会には持っていけていませんし、指導者資格についてはJFAの技術委員会の話になってきます。JFAの方に送付して検討していただくプロセスになるのかなと思いますが、現状はJFAさんの方にその報告書はお渡ししていない状況です」

Q:応援の制限について。現在は年内の制限解除はなかなか難しい見込みかと思います。制限を解除するという話が少なくともあるかどうか。解除するタイムラインとかいつからはやれるようにしたいとか。例えば来年の開幕からとか、何か見通しがあれば教えてください。

※村井チェアマンが回答
「ステップ・バイ・ステップですので、まずこの10月から政府のレギュレーション+αの部分を今回のパッケージで少し乗せていく所を、しっかりと内外にご説明していくことを足元でやらなくてはいけないので、それをせずに最終系について今の段階で申し上げることはなかなか難しいです。今シーズン中に現在のレギュレーションを全て無くして、マスクを外していいとか、声を出して応援するような、2019シーズンまで戻るところまでは我々も想定していません。レギュレーションも幅もあるので、何らかの制限がある中でパッケージにチェレンジしているというのが正直なところです。入場者数だけに限定して言えば、年内にこれが60~70%のチャレンジまで行ければ、緩和に向けて十分な成果と言えるかもしれませんが、緩和に向けた具体的なターゲット値は設けておりません」

Q:例えば応援を再開する1つの目標としては、やはり(入場者数の制限がなくなり)100%になってからということでしょうか?

※村井チェマンが回答

「人数や収容率の話と声を出す出さないという話は、リスクが似ているようで厳密に言うとちょっと違うと思っています。全く声が出ないのであれば100%もあるかもしれませんし、ある程度の声を出す応援をお認めいただくのであれば、マスクをする前提で一定の席割をしなくてはいけないと思います。相互の関係性があるので、今具体的に方針をお示しできるわけではないです」

(5)へ続く

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