Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~

「緩和施策の実証・検証が、社会の資産に資するように、様々なデータ収集やエビデンス収集にしっかり対応したルヴァンカップにしたい(村井チェアマン)」~2021年度第9回の理事会より(2)~

9月28日、Jリーグの2021年度第9回の理事会が行われ、理事会後WEB上で記者会見が行われた。

今回は記者会見での質疑応答をお届けしています。

~質疑応答~
Q:J3のライセンスについて。入場者数の制限が続いて、財政的にも非常に厳しいのではないかと思いますが、そのあたりのチェック状況について教えてください。

※2022シーズンJ3クラブライセンス判定結果について (J3入会を希望するクラブ)


※クラブライセンス事務局・村山氏が説明
「今回J3ライセンスの交付を理事会でお認めいただいて、入会審査のステップに進みます。昨年末の調査で債務超過ではないことはすでに確認できています。また進行期について、今期末で債務超過になるかならないか、それから今期の収益が1.5億円以上ということも入会審査の要件となりますので、そちらについては11月の理事会までにしっかり見させていただきます。
要件は大きく分けて4点あります。
順位要件、財務について(債務超過でないことと収益が1.5億円以上)、それから2,000人以上の入場者数とありますが、入場者数については今季については要件としないとしていますので、このあたりを整理して11月の理事会に諮ることになります」

Q:緩和について。これから緊急事態宣言の解除が正式に発表される見込みです(※その後政府からすべて解除となる発表あり)。それについての受け止めと、緩和策の具体的なところについて、ルヴァンカップ決勝があがっていますが、は具体的な施策に入っているのか?


※村井チェアマンが回答
「まず、今日の政府方針の発表を聞いてみようとは思いますが、おそらく全てが許容されるものではなくて、今まで我々が培ってきたような事、マスクをして、大きな声を出さないで、飛沫拡散しないようにするといった、通常の感染対策は何ら変わらないものだという前提で進めていくことだろうと受け止めています。

仮に緊急事態宣言やまん延防止措置が緩和されて、移行措置となった場合には、50%もしくは1万人という1つの暫定基準が出てくると思いますので、その枠組みの中でそれにプラスαで超えるものに関しては、今回のパッケージ保有者を特例的に対応していくものになると思います。

ただ実際問題としては、スタジアムの形状を考えると、例えば日産スタジアムや埼玉スタジアムなどは50%だと言っても3万人とか3万5千人になりますので、通常そういった大箱のところは50%以内という制限の中で、ワクチンシートのようなものを設けていくことが現実的には多くなるのかなと思います。ですのですぐに1万人を超えるとか50%を超えるとかというよりも、10月は新しい施策をしっかり検証していく手順になるかなと想定しています。10月末のルヴァンカップ決勝については、Jリーグが主管する試合になりますので、そのタイミングでの政府のレギュレーションを前提・土台としながら、今回の施策をリーグとしても運用していきたいと考えています。当然、昨年のルヴァンカップ決勝もそうでしたが、産総研さんなどにもご協力いただきながら、いわゆるこれらの緩和施策の実証・検証が、社会の資産に資するように、様々なデータ収集やエビデンス収集にしっかり対応したルヴァンカップにしたいと考えています」

スタジアムの観客席のCo2濃度の測定結果について「今回調査したこの観客動員数の範囲では、密閉されているようなところでの感染リスクはそれほど高くなく、空気で十分に希釈されている結果が得られています(産総研・保高氏)」~スタジアムやクラブハウスでの感染予防のための調査内容と計測結果(第一報)より(1)~

「同じスタジアムの中でも、Co2濃度が高いトイレと低いトイレがありました。濃度が高かったのは、国立競技場の中でも同じコンコースの中にある小さくて観客が行きやすいトイレでした。(産総研・保高氏)」~スタジアムやクラブハウスでの感染予防のための調査内容と計測結果(第一報)より(2)~

(3)へ続く

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