味の素スタジアムについて「67%の方が一つの駅(飛田給駅)を使っているので、(上限人数を)上げていくとなった時には、混雑を分散させるために電車のダイヤとうまく連動させて考えることが必要になる(産総研・大西氏)」~スタジアムにおける感染リスク対策の効果の調査結果(第三報)~(2)
5月11日、第5回実行委員会が行われ、その後メディアブリーフィングが行われた。
今回の会見の中では、名古屋グランパス、FC東京、川崎フロンターレ、鹿島アントラーズの4チームが協力し先月から行われていた感染対策の効果を確認するための調査結果が発表された。
今回の調査では、マスク着用率の計測結果、レーザーレーダーによる分散退場の効果測定および、これまで得られたデータに基づくスタジアムにおける感染リスク対策の効果の評価について、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(産総研)の保高徹生氏が説明を行った。
今回はカメラ画像を使った分析結果について大西正輝氏(産総研)が説明した部分をお届けしています。
○大西正輝氏(産総研)
「①左上は国立競技場の映像ですけど、カメラで対面の観客席を撮影しまして、②のようにAIによる人物抽出をおこなっています。かなり割合で認識することができて、マスクありの場合、マスクなしの場合、マスクなしの場合でも、多くの人が一瞬外したり、顎マスクにしたりして飲食をしている状態でした。その中でマスク有りなのかなしなのか認識率を出したものが隣の結果となっています。
緑が試合中になりますが、ハーフタイムになるとどうしても水分補給や食事などをするため10%くらい下がってしまいます。見てわかる通りだいたい90%~100%くらい、平均は95.2%でした。多少ホームチームの方が高い印象もありますが、4月24日あたりははちょうど緊急事態宣言が出るかもしれないという状況でマスクの着用率が若干あがりましたが、おおむね全体の94~95%の方がマスクを着用されていました。
こちらは横軸が時間で何人が観客席にいたのか、下がその時のマスク着用率を時系列で表したものになります。
試合が始まっているのが0分で、真ん中に下がっているのがハーフタイムです。赤く網掛けしているのが試合中です。人数が少なく密の少ない時には割と食事をしている方もいてマスクの着用率が低いこともありましたが、密の状況になるにしたがってマスクの着用率が上がってきます。試合中に飲水タイムになると、観客の方も飲水する人が検出されてマスクを外している人が検出され少し着用率が下がる結果となっています。
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