Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~

「デジタル化をして、売り上げが上がってきたことも非常に重要ですが、お客様の顔が見えてきたことが非常に重要(Jリーグ・笹田氏)」~第2回 Jリーグ茶話会より~

11月11日(水)JリーグはWebで「2020年度第2回 Jリーグ茶話会」を開催した。これは、Jリーグの各分野の担当者がそれぞれの活動内容や近況について説明や意見交換を行う会で、今回は「Jリーグのデジタルマーケティング戦略について」がテーマとなった。

コミュニケーション・マーケティング本部の笹田賢吾氏が、Jリーグのデジタルマーケティング戦略について、これまでの取り組みや現状で見えていることについて説明を行った。
今回はその様子をお伝えします。


○コミュニケーション・マーケティング本部 笹田賢吾 氏

「皆様ご存じの通り、昨年、Jリーグの入場者数は過去最高の数字を得られることができました。ひとえにクラブの頑張りですが、その下支えとしてデジタル戦略も少しは貢献できたのかなと思っています。


現状のデジタルマーケティングの基盤ですが、一覧で見るとわかりにくいかなと思うのですが、左側に書いてある通り、チケットやグッズ・オンラインストア、アプリといった各サービスに対して、JリーグIDという共通のIDを付与して、共通のデータベースをJリーグの方で運営して、BIツールと呼ばれるデータで簡単に見られるようにして、メールで配信できるようになっています。真ん中に書いてあるものをJリーグの方で構築してクラブの皆様に使っていただいて、クラブの皆様に顧客体験の向上やビジネス機会の拡大に生かしていただいています。主にチケットとった集客やグッズの販促に使っていただいています。

これまでのステップですが、私が2015年に入社してから、それ以降2016年から本格的に着手しました。約3年間かけて基盤の整備を徐々に進めてまいりました。去年くらいから本格的に使っていただいていて、各クラブ様の方でこのインフラやプラットフォームを使っていただいて、集客や物販の売り上げに使っていただいています。

これまではどちらかというと各クラブがバラバラにサービスを提供して、バラバラにデータを持っていたものを、1つに集約して簡単にデータ活用できるようになったのがポイントです。

これを進めていくにあたって、世の中は今、DX(デジタルトランスフォーメーション)とよくキーワードと言われていますが、デジタル化がキーワードになっています。Jリーグは5年前から取り組んでいます。
よく『環境だけ整備すれば上手くいく』という勘違いされてしまうのですが、Jリーグの方で環境の整備をするだけではなくて、そのシステムをどう活用するのかの支援も合わせて行うことで、ビジネス機会を最大化していることが重要なポイントだと思っています。

リクルート出身の方はよくご存じかと思いますが、リボン図と言われるもので、左側も右側も揃っていないと、なかなかうまくいかないという図になってい、クラブにいかに使ってもらうかを重要視したものとなっています。

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